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雪の中の赤色 [花風景]

今回の大雪は、各地で色んな被害を演出してしまったようだが、一カメラマンとしては、楽しいシャッターチャンスを与えてくれた恩人である。
大雪の被害者の方たちは、私のはしゃぎぶりを快く思ってくれないのかもしれないが、物事には常に裏と表の2面がある。一方のみを見て他方を忌み嫌うのは、ある意味で不幸なことと言えなくもない。心癒される風景に安らぎを覚える人々も多いかもしれない。

29,1,14 サザンカに雪1-3b.jpg
1. 一番目立つのは、なんといってもサザンカである。もうすぐ赤色が見えなくなりそうな雰囲気であるが、最後の踏ん張り声が聞こえてきそうな気さえする。

29,1,14 サザンカに雪1-5b.jpg
2. その直後に撮ったこの花は、あまり雪の当らない位置で咲いていた。
どちらもそれなりに癒しの風景であり、優劣はつけがたい。

29,1,14 ナンテンに雪1-3b.jpg
3. これはナンテンの葉に降った雪。パウダースノウなので、風が来るたびに少しずつこぼれ落ちていた。

29,1,14 雪とtongarasi1-5b.jpg
4. これはニッコウトウガラシ。葉はすべて落ちてしまい、収穫されない実だけがけなげに頑張っていた。雪の洗礼を受けると辛味に風格が出るのかもしれない。

29,1,14 雪とtongarasi1-6b.jpg
5. 収穫されないまま落ちてしまった実たち。
かわいそうな彼らも、雪のおかげでブログに登場させてもらったことになる。頑張った甲斐があったね。良かったね。

29,1,14 雪とホトケノザ1-1'b.jpg
6. またまたホトケノザである。前回は霜の銀衣装画像で、今回は雪による銀衣装。
似たようなものではあるが、霜は花を覆い隠すことはしないが、雪は遠慮なく全員を閉じ込めて、しまう。そうなる前の貴重な晴れ姿を撮ってあげられた。

29,1,14 雪とホトケノザ1-4b.jpg
7. 妖精ちゃん4人。なにやら覆い隠されることを楽しんで待っているようにさえ見える。好奇心旺盛な、怖いもの知らずのかわい子ちゃんだ。

29,1,14 雪とホトケノザ1-6b.jpg
8. 注意してさがせば、妖精ちゃんは意外に多く居る。もうすぐ隠されてしまうと思うと、ついつい哀れさを覚えてしまうのは、nikkinの甘さの証拠だろうか。

29,1,14 雪とホトケノザ2-3b.jpg
9. おっ、また出会ったね、オオイヌノフグリ君。
なに、こんなことになるのが怖くて、早く咲かないようにしていたのに、だって?
なあに、人生いろいろありだよ。たくさん経験しておいた方が、将来役に立つんだよ。

29,1,14 雪とホトケノザ2-4b.jpg
10. これは別な妖精3人組。けさはどうしてこんなに妖精ちゃんが多いのだろう。
なに、それはnikkinさんが開眼したからでしょう、だって。嬉しいことを言ってくれるねえ。

29,1,14 雪とホトケノザ3-2b.jpg
11. だんだん雪が増えて来た。もうすぐお別れだね。
でも、またすぐに会えるから、雪の下でも元気を出して待っていてね。

29,1,14 雪とホトケノザ1-8b.jpg
12. みんなも、左下のオオイヌノフグリの蕾君も、頑張るんだよ。雪なんてちっとも怖くないからね。雪が解けた後には、暖かく気持ちよい、最高の春が来るからね。

カメラに降りかかる雪が怖くて、早々に逃げ帰るnikkinであった。




小さな池のけあらし [気象現象]

「けあらし」をインターネット調べると、「北海道などの厳冬期に、山地で冷却された空気が海上に移動して暖かい海水に触れた時、両者の温度差が6~15℃(資料によって数値が異なる)以上になった時に発生する湯気のようなもの」とある。

私はこの例示つきの説明に異議を唱えたい。
なぜなら、水温と気温の差が大きい時と言いながら、厳冬期の海水と山風のような例えしか上げていないからである。海のけあらししか念頭にないのである。
温度差が大きい時なら、その逆もあるだろう。水温が低くて気温が高い時である。そのけあらしを例示しなければインターネットの説明としては合格点を上げられない。
事実、奥日光で見るけあらしの、大多数は水温が低い時である。

たとえば、海上と違って陸封された湖水や沼では、水が凍結寸前の低温を示すことが珍しくない。そして日の出直後の空気が、太陽からの遠赤外線によって暖められ、10℃以上になることは稀ではない。遠赤外線の放射熱の高さは、冬場の陽だまりの暖かさと日陰の寒さのと差を思い出してみれば、容易に理解できる。

海以外のけあらしの写真を思い浮かべてみよう。
一番よく見かけるのは釧路湿原のピンクの湯気の中のタンチョウの舞いであろう。日の出直後の遠赤外線がけあらしの熱源であることが一目瞭然だ。
中禅寺湖千手ヶ浜や光徳沼のけあらしも、日の出直後限定の現象である。

この「水温が低くて気温が高い時のけあらし」は、ある程度狙いを定めて撮ることができる。分かりやすい例が、光徳沼の寒い朝、日の出の時刻に逆光の位置にカメラを構えればよいのである。

日光市内では、公園などの池でも条件が整えば、立派なけあらしが立つ。
「条件が整えば」という部分が重要である。池の水温が零度に近くなった時である。

そんな条件がぴったりの朝があった。nikkinが連山の鏡像を撮る小さな池である。
夜間に雪が降り、朝は部分的に青空が回復していた。雪が溶けて水温を下げ、あとは順調な日の出のを待つだけだった。

29,1,15 小さな池のけあらし1-2b.jpg
1. 06:56 小さな池と東の空である。少々雲が多すぎではあった…。
大雪予報の2日目の朝だった。

29,1,15 小さな池のけあらし1-5b.jpg
2. 07:00 日の出だ。雲が少なくなっている。しめしめ…。

29,1,15 小さな池のけあらし1-8b.jpg
3. 7:04 太陽は右上方面に登ってゆく。そこには黒い大きな雲が待っている…。
祈るしかない。典型的な、「困った時の…」。

29,1,15 小さな池のけあらし1-9b.jpg
4. 7:14 悪い予感が的中した。直射日光が届かないのだ。
右手前の木の枝で、夜間に降った雪の量が分かる。

29,1,15 小さな池のけあらし2-2b.jpg
5. 7:19 約14分待って待望の直射日光が届いた。順調なけあらしの訪れだ。

29,1,15 小さな池のけあらし2-5b.jpg
6. 7:20 とりあえずは順調そうな出足だった。もっと高くのぼってくれ。た、頼む…。

29,1,15 小さな池のけあらし3-1b.jpg
7. 7:22 この光りかたは、順調な強さの50%位にすぎない。
せめて
このまま、順調に照らしてくれよと祈ったのだが…。
普段の心がけのよくない報いはてきめんだった。


29,1,15 小さな池のけあらし3-3b.jpg
8. 7:23 光り出して4分後には、こんな惨めなけあらしが…。


29,1,15 小さな池のけあらし3-7b.jpg
9. 7:30 待ってもまっても、朝日は弱い光ばかりしか、届けてくれない。

29,1,15 小さな池のけあらし4-6b.jpg
10. 7:41 20分近く待って、ようやくかなりの強さの直射日光が届いた。

29,1,15 小さな池のけあらし4-9b.jpg
11. 7:48 しかしそれも、最盛期をとうに過ぎた朝の光だった。

29,1,15 小さな池のけあらし5-2b.jpg
12. 7:49 これはnikkinの足跡である。いらいらと歩き回ってしまった。

29,1,15 小さな池のけあらし5-9b.jpg
13. 7:50 ほぼ、撮るべきは撮った。欲を張らなければこれでも…。

29,1,15 小さな池のけあらし6-1b.jpg
14. 7:52 けあらしは、逆光で撮らないとまるで駄目である。西の空を撮ると、連山は厚い雲の中。けあらしも気配も見えない。

約1時間、寒さの中で頑張って得たけあらしの画像のすべてである。
またの機会を待つしかないが、読者諸氏の中で意欲的な方々は、どうぞもっともっと良い画像を求めて頑張っていただきたい。互いに成果を競い合いましょう。



早春の草花銀衣装 お正月のおまけ [花風景]

ここ数日、日の出の時刻には霜が降りる気候となった。
気象台からは「乾燥注意報」なるものが発令され、恨めしい限りではあった。
どんなに気温が下がっても、湿度が低くては霜が見られなくなる時もあるのである。

それでもありがたいことに、地面に近い場所では立派な霜が草や花に銀衣装をプレゼントしてくれた。

29,1,7 早春の草花 銀衣装 1-6b.jpg
1. 朝の柔らかい陽をあびて、赤、黄、緑の雑草が輝きを増す。
粉砂糖をたっぷりふりかけたような、おいしそうな外観である。
紅葉期ではないが、春の雑草にはこんなにも華やいだ色の葉をもつ草がたくさんある。

29,1,7 早春の草花銀衣装1-5b.jpg
2. まるでスイーツを箱詰めにしたような込み具合だ。
シャッターを押すことに夢中になって、1個つまんでみることを忘れていた。

29,1,7 早春の草花銀衣装1-3b.jpg
3. 草影の、風の当らないところに、オオイヌノフグリと思しき花が咲いていた。
上手に、砂糖まぶしの惨状を避けていた。
砂糖まぶしのオオイヌノフグリを見つけてやろうとあちこち探して歩いたが、他にはこの花を見かけなかった。

29,1,7 早春の草花銀衣装1-4b.jpg
4. これはナズナ(ペンペングサ)の花である。こわごわと花を開いたところ。
周りの砂糖まぶしの草たちを見つけて、喜んだのか怖かったのか…。

29,1,7 ホトケノザ 銀衣装 1-9b.jpg
5. これは早春の女王様、ホトケノザである。白いビロードの襟から、寒そうに細く長い首を伸ばしている。そのデリケートな首に巻きつけてあげられるマフラー代理を探したが、残念ながら見つからなかった。

29,1,7ホトケノザ銀衣装1-3b.jpg
6. シソ科の愛らしい花であるが、小さな蕾の神秘的な赤色が印象的である。
この時間帯の盛装を、多くの人たちに見てもらいたかったに違いないが、残念ながらたったひとりのカメラマンしか、この美しい一瞬を見届けられなかった。

29,1,7ホトケノザ銀衣装1-4b.jpg
7. 不思議なことにこの花の銀衣装は、花の近くのギャザの入った葉で一段と
白く輝く。赤と白との対比がとても鮮やかである。

29,1,7ホトケノザ銀衣装1-7b.jpg
8
. これはまた、なんという愛らしさ。流氷下のクリオネにも負けない。
小さな妖精が二人並んで、「nikkinさん、お早うございます。いつも朝早くから頑張っているお姿を見ていますよ。そのうちに、きっといいことがありますからね」
ワオーッ! 嬉しい。妖精ちゃんが挨拶してくれたー。

29,1,7ホトケノザ銀衣装1-8b.jpg
9. ここでは、花ももちろんだが、右上の赤い葉っぱもなかなかである。引き立て役を引き受けてくれてありがとうね。


29,1,7ホトケノザ銀衣装2-2b.jpg
10. 仲良し二人組を撮った。こんなに早春なのに、もうしぼんでしまった花が付いているね。昨年暮れにはもう咲いていた個体もあったし、これからもどんどん咲いて、どんどんしぼんでゆくんだね。サクラの咲くころまで咲き続けるのだから、大変な努力だよね。頑張って頂戴ね。


29,1,7ホトケノザ銀衣装2-1b.jpg
11. これは群生しているホトケノザ。あまり分かりやすく撮った画像はないのだが、葉が数枚輪状に着く構造が数段あり、仏様の飾り段のように見えるのでこの名前が付いた。
春の七草に「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ…」とあるが、この花とは異なる草である。時代とともに名前も変化するのである。

早春の美しい花に、同じくシソ科のヒメオドリコソウがあり、1個の筒状花だけを見ると、ほぼそっくりの花であるが、咲き方が異なっている。ヒメオドリコソウは、フクジュソウのような茎から、花が多数同時に咲いて花序のように見える。
この2種のシソ科の花は、時を同じくして咲き、群生地も隣り合う仲の良さを見せるが、花期の開始はホトケノザが1~2カ月先である。

さて、「お正月特別プレミアム画像」
今朝(1月10日)起きてみたら、雪を被った連山の美しさが今季一番だった。
読者の皆様にともに鑑賞していただきたい。

29,1,10 連山雪 今季一番 1-1b.jpg
12.  通常、日光連山の雪は樹木に降っても枝に留まれずに地面に落ちる。したがって遠くから見て、山の中腹まで白くなることはほとんどない。
これには例外がある。昨夜のように雨交じりの雪が降った時は、雪が枝に留まる確率が高くなるので、遠目には、山の中腹まで白く見える。したがって今季一番となったのである。
もうひとつの例外は3月、4月の雪であるこの時期は、厳寒期のパウダースノウと違って、水気の多い雪となるので、やはり枝に留まる率がたかくなる。今年も桜が近くなるころには、真っ白な連山を楽しめることだろう。

もうひとつのおまけ。それはわが賃貸マンションの隣家の紅梅が開花したのである。
この開花は、私は関東地域で一番早いのではないかと思っている。
その理由は、新聞やテレビが、鎌倉などの開花一番を報じる時、この木の開花はすでに1~2週間経っているからである。

29,1,10 紅梅開花 1-1b.jpg
13. 今朝の画像である。もちろんまだ開いた花の数はとても少ない。しかし、木全体では10個を軽く上回る。
わが住まいのとなりの紅梅の、関東一番の笑顔を、ぜひ堪能していただきたい。



夕陽の男体山 [風景]

夕陽は夕陽、同じ時間帯の太陽であるが、同じ快晴の日の夕陽でも、いろいろな顔を持っている。気象条件その他によって、毎日違った顔を見せるのだ。情熱的な赤色、まったく気の無い黄色に近い色、通常の「ああ、きれいな夕陽だ」と思ってもすぐに忘れてしまう色など、列記しても意味がない。

もちろん夕陽が最も赤くて情熱的なのは、太陽が山の端に隠れる寸前のものであるが、その寸前の色でさえ多彩で、多情で、気まぐれなのだ。

一番魅力的な夕陽の色は、もちろんまだ見たことがない。2番目も、3番目も見ていない。たぶん10番目でもまだ見ていないのだと思う。
ただ、12月3日の夕陽の赤さ、いや、夕陽に照らされた男体山の赤さは、一生忘れられないと思う。

28,12,03湯の湖の男体山1-1'b.jpg
1. 12月3日 15:39 夕日が沈む約35分前であるが、赤さはまだまだ物足りない。
湯滝の滝口に近い、2個目の橋の脇で撮った。

28,12,03湯の湖の男体山1-3'b.jpg
2. 15:41 少しカメラを引いて、木陰から明るい世界を覗き見るように撮った。
もちろん赤さには不満がある。

28,12,03戦場ヶ原の男体山1-1b.jpg
3. 15:51 戦場ヶ原を目指す道すがら、赤色が激変した。
とはいえ、写真で分かる通り、赤いのは手前のカラマツとズミの木ばかり。男体山は斜に構えて赤色を反射しない。木陰や日陰の暗さも進んでいた。

28,12,03戦場ヶ原の男体山1-6b.jpg
4. 15:58 大方の落葉樹は落葉を終えており、枯れ枝ばかりが赤変している。
枝に葉が付いていたら、赤色は大違いだっただろう。

28,12,03戦場ヶ原の男体山1-8b.jpg
5. 16:01 日陰と木陰が面積を増し、男体山包囲作戦を見ているような気がした。

28,12,03戦場ヶ原の男体山2-2b.jpg
6. 16:02 山肌の緑色は、ウラジロモミ、黒松などの常緑針葉樹林である。
この常緑針葉樹が多いことから、男体山の別名を「黒髪山」と言う。「緑の黒髪」である。

28,12,03戦場ヶ原の男体山2-7b.jpg
7. 16:03 肉眼で見た赤色を、カメラが再現できないのは、一重にカメラマンの未熟さによるものであるが、その赤さを実感してもらえないのが、痛恨の想いである。


28,12,03戦場ヶ原の男体山2-9b.jpg
8. 16:13 ここにきてようやく常緑樹林も赤く照らされ始めた。
常緑針葉樹をも赤く変える夕陽の色、ご理解いただけるだろうか。

新年早々男体山の夕陽とは、ちょっとそぐわないのかもしれない。
ただ、どうしても灼熱の赤色の男体山をご紹介したくて…。




日の出の連山鏡像 3朝3様ーー回文年賀状 [風景]

年賀状を兼ねて、おめでたい日光連山の日の出の鏡像をお届けしたい。

日光連山は日光地区の山岳信仰の歴史的聖地である。
その連山の鏡像を小さな人工の池に浮かべて、読者諸氏と
崇高な美しさを共感しながら新年を迎えたい。


28,12,07日の出の連山鏡像1-2b.jpg
1. 12月7日 6:14 この池に東の空を映した。雲一つない晴天であるが、雲がない空は、美しさに欠けるきらいがある。

28,12,07日の出の連山鏡像1-3b.jpg
2. 6:17 西の空を映す。まだ明けきらない空はどんよりとした青色で、連山は荘厳な姿を横たえている。カメラでは明るく撮れるが、肉眼的にはまだ闇なので、街路灯の灯りが趣を添える。
「オモムキヲソエル? 単なる味消しだろう?」 セミプロあるいはスーパーアマカメラマンから雑音が入ってくる。
確かに味消しなのだが、これを外して撮るのは不可能なのだから、開き直るしかない。

28,12,07日の出の連山鏡像2-2b.jpg
3. 6:44 東の空には面白みがない朝だったので、西の空に集中した。
連山の朝焼けは何ともドラマティックである。お日様の出てくる雲海の水平線が連山を横切る。影の部分は深海の青さである。

28,12,07日の出の連山鏡像2-5b.jpg
4. 6:44 おなじ時刻に、風景モードで撮る。こちらの方が単純明快な色彩となるが、どちらを好むかは、個人差が大きい。

28,12,07日の出の連山鏡像2-8b.jpg
5. 6:46 鏡像は、まるで赤い団子3兄弟。これも風景モードである。
池の手前の雑草に霜が降りている。この池には大きな錦鯉が飼育されているが、シャイで、あまり顔を出したがらない。

28,12,07日の出の連山鏡像3-2b.jpg
6. 6:49 雲がない朝の西空は、無駄を省いた美しさではあるが、nikkinには物足りない。

28,12,08日の出の連山鏡像1-1b.jpg
7. 翌8日、6:31 この程度の雲の存在が、nikkinのお気に入りである。

28,12,08日の出の連山鏡像1-6b.jpg
8. 6:36 上る前の朝日によって雲の下面が色づいて来た。
雲の鏡像は常に実像よりも暗い。明るさ控え目も悪くはない。

28,12,08日の出の連山鏡像2-3b.jpg
9. 6:38 雲の存在のありがたさがよく理解できる。遠い雲海の赤さが最高潮を迎えようとしている。

28,12,08日の出の連山鏡像2-4b.jpg
10. 6:39 美しい赤い雲の鏡像であるが、景色に酔っている暇も無い。
急いで西空を撮らなければ…。

28,12,08日の出の連山鏡像2-6b.jpg
11. 6:40 1台のカメラと3脚、そしてnikkin一人で撮影している身には、東の空から西の空に撮影を変えるときは、池の端から端まで場所を変えねばならない。わずか10mほどの距離だが、三脚の水平レベルを調整したりで、時間を取られる。
西側の連山にはまだ陽が届いていない。良かった、ドラマはこれからである。

28,12,08日の出の連山鏡像2-9b.jpg
12. 6:41 雲から始まった朝焼けは、連山全体に及んでいるが、この朝は、東の空の雲海の水平線がはっきりとは出なかった。これもまた一興。
この朝も霜が降りていた。

28,12,08日の出の連山鏡像3-4b.jpg
13. 6:43 西空の雲を、あえて画面に撮りこんでみたが、西空の雲が東の空ほどに多くなかったのは残念であった。
当然のことながら、ラッキーを一人占めにはできない。

28,12,08日の出の連山鏡像3-9b.jpg
14. 6:46 この日は真珠湾奇襲のメモリアルデイ。
平和の国のど真ん中で朝焼けを撮れる幸せを感じた。

28,12,11 日の出の連山鏡像1-9b.jpg
15. 12月11日 6:40 この朝の東の空も賑やかな赤い雲が立て込んでいた。
期待を心一杯に膨らませながら三脚を開く心臓は、脈拍数が上がっていた。

28,12,11 日の出の連山鏡像2-5b.jpg
16. 6:43 まさに東天紅。早起きのニワトリが興奮した声で、時を告げていた。

28,12,11 日の出の連山鏡像2-7b.jpg
17. 6:44 
宇都宮方面が大火事の様相である。
宇都宮は「ウツ」の人々が集まる街とか…。この赤さに「ウツ」も吹っ飛んだのではないだろうか。


28,12,11 日の出の連山鏡像2-8'b.jpg
18. 6:45 西空にカメラを転じると、こちらも雲が満杯。満員御礼が出て、迷惑がるカメラマンも居そうである。
この雲はまさしく雪雲であり、この時刻に現場に居ると、文字通りピンクの雪が降っているのである。何度か、それをカメラに収めたこともあったが…。

28,12,11 日の出の連山鏡像3-5b.jpg
19. 6:46 男体山はかろうじて見えるが、大真名子山や、女峯山は完全に雪雲の中。お前さんたち、ちょっとやりすぎじゃあありませんか。

28,12,11 日の出の連山鏡像3-2b.jpg
20. 6:48 さらに雪雲が出張ってきて、この日は夕方まで連山は雲の帳の向こう側に隠れたままだった。

12月7,8,11日という3日間の観察で、雲の量がゼロ、中等度、大量と変化を見せてくれた。まるで、nikkinに典型的な3個のタイプを撮らせてくれる心の広さを見せたかのようで、nikkinはますます連山の虜になってしまった次第。

さて読者の皆さま、ちょっと早めですが、明けましておめでとうございます。
恒例の干支回文狂歌をご披露させていただきます。

「悔ゆ溝の またの世居ない渡り鳥 たわいない世の玉望みゆく」
(クユミゾノマタノヨイナイワタリドリタワイナイヨノタマノゾミユク)
小さな溝を飛び越せなかった悔しさが…。来世は人間界におさらばして、溝どころか海峡も国境もひと飛びで越える渡り鳥になろうかな。
どうということも無い世の中だけど、そんな中で何か光るものを求めてゆきたい。

新しい年が皆様にとって素晴らしい年となりますことを、衷心よりお祈り申し上げます。




銀世界の紅葉 [紅葉]

日光地区は11月24日に大雪が降った。
翌朝は晴天。街の屋根々々は軒を並べて雪布団に覆われた。
雪布団の隙間のあちこちに、やや見ごろを外れた紅葉の木々が
三々五々に立ち、これまた雪のレースに覆われていた。
めったに
お目にかかれない、千載一遇の名場面をぜひご覧頂きたい。

28,11,25 連山の雪、巷の紅葉1-1b.jpg
1. 11月25日 07:53 連山も屋根屋根も完全に銀衣装である。
中央左の遅い紅葉樹はわずかに雪を被り、薄いレースで蔽われているように見える。
杉の木々は厚手のレースで蔽われている。

28,11,25 連山の雪、巷の紅葉1-2b.jpg
2. 07:53 少し引き寄せてみた。何とも珍しい、貴重な画像である。
道路には雪がないが、屋根屋根にはふんだんに雪が残っている。地熱の無い屋根のおかげで、こんな素晴らしい銀世界が広がったのである。

28,11,25 連山の雪、巷の紅葉1-3b.jpg
3. 09:01 1時間後、少しだけアングルの変わる建物から撮った。
紅葉樹のレースは消えている。連山や杉の木の銀衣装にはあまり変化がない。
赤い木々は太陽光を多く吸収するのだろうか。

28,11,25 連山の雪、巷の紅葉1-4b.jpg
4. 09:01 女峯山と紅葉樹と白い屋根と。これで見おさめの光景である。
次は何年後か、あるいはもう来ないチャンスか。

28,11,28 冠雪連山と紅葉1-b'.jpg
5. 11月28日 3日後、連山の雪は頂を残して全部消えた。屋根も本来の賑やかな色を取り戻した。

28,11,28 冠雪連山と紅葉1-4-1b.jpg
6. 28日 連山の頂にくっついている雲たちは、山肌から立ち上った霧が変形してできたものである。いわゆる笠雲も、すべて山が自分で発生させた霧を雲に変えて、自分で被っているのである。

28,11,28 冠雪連山と紅葉1-5b.jpg
7. 28日 前画像の大きな雲が蒸発して消えようとしている。風がほとんどないことが分かる。

今回は少ない画像で申し訳ないが、未来永劫お目にかかれないかもしれない画像である。私にとっても、貴重な、絶対に失いたくない画像である。

「銀世界、モミジは赤き顔隠し」  nikkin





杉の木の赤い花 [紅葉]

杉の木の花といえばすぐに連想されるのが花粉症である。
しかしこの時期の杉の花は、人類に対して悪さはしない。
それどころか、この世のものとは思われない美しさで、
われわれの身も心も癒してくれる。

28,11,19 杉の木のモミジ1-1b.jpg
1. 11月19日、朝からの雨が午後になってやんだ。
何かいい被写体があるに違いない、と杉並木公園へ出かけた。
早速目に留まったのがこれである。杉の枝に咲く真っ赤な花である。

28,11,19 杉の木のモミジ1-3b.jpg
2. 濃い緑と赤い花の組み合わせ。まさにクリスマスカラーである。
こんな光景はかつて見たことがない。
なぜ今年だけこんな花が咲くのだろう。

28,11,19 杉の木のモミジ1-6b.jpg
3. この花がモミジの落ち葉であることは一目でわかる。
すぐ隣に紅葉真っ盛りのモミジの木が接している。
しかし、杉の枝に引っかかった
モミジの落ち葉は見たことがなかったのである。
なぜ今年だけ…。

28,11,20 杉の木の赤い花1-1b.jpg
4. モミジの枝と杉の枝との位置関係はこのような具合だった。
なるほど、これならば赤い落ち葉が緑の枝に引っかかってもおかしくはない。
でも、なぜ今までは見かけなかったのだろう。

28,11,20 杉の木の赤い花1-2b.jpg
5. こんなにうるさいほどの近い距離にある2本の木が、なぜ今まで落ち葉の交歓をわれわれに見せてくれなかったのだろう。
目が節穴だったことは十分考えられるが…。

28,11,20 杉の木の赤い花1-3b.jpg
6. その理由は、nikkinの想像ではあるが、難しいことではなかった。

28,11,20 杉の木の赤い花1-4b.jpg
7. 今までもこのような場面はなかったはずはない。しかし、もっと小さい規模で、もっと短時間限定で行われたに違いない。

28,11,20 杉の木の赤い花1-6b.jpg
8. 今年の条件として運よく同席したのが午前中の雨だった。
雨が接着剤となって落ち葉を離さなかった、と考えられる。

28,11,20 杉の木の赤い花1-9b.jpg
9. 好天の中でモミジの葉が、杉の枝に安定した座席を見つけることは難しかっただろう。たとえ見つけても、風が吹くとすぐに飛んでしまっただろう。雨の接着力は、少々の風には抵抗できたと考えられる。
この美しい花は翌朝も変化なしだった。左方に朝の光がさしている。

28,11,20 杉の木の赤い花2-1b.jpg
10. ということで問題解決、と私は思っている。
しかし、何か見落としている、あるいは何か勘違いしていることがあるやもしれない。読者諸氏のご指摘を仰ぎたい。

28,11,20 杉の木の赤い花2-2b.jpg
11. それにしてもこのクリスマス飾りは、今の季節にピッタリで、心を暖かくしてくれる。日々の苦労も疲れもすっ飛んだ気がする。
朝の光が少々邪魔気味だが、贅沢は言えない。

28,11,19 散ったモミジ2-4b.jpg
12. これは当事者のモミジの木からの落ち葉である。
杉だけではなく、アジサイにも花を咲かせている。一人二役も三役も演じている。ご苦労さんと、声をかけたい。

28,11,19 散ったモミジ2-8b.jpg
13. もうモミジの葉はほぼ落ち切った状態である。雨が落ち葉をせかしたのであろう。

28,11,20 散ったモミジ1-3b.jpg
14. 12月20日、全体像を撮った。左奥で杉の木と接している。
今年のシーズンは頑張ってくれたね。また来年もよろしく頼むよ。

28,11,20 散ったモミジ6-5b.jpg
15. また別の地点でも、落ち葉は、名も知らぬ灌木の枝に花を咲かせていた。

「落ち葉散る下に振り袖乙女座す」   nikkin



散ってなお輝き 1.水辺 [紅葉]

紅葉は、散ってからも感動をもたらしてくれることがある。
そんな場合の条件は厳しくなるが、厳しい分、出会えた感動は大きい。
今回は水辺に落ちた紅葉の美しさを特集したい。

28,11,19 散ったモミジ1-2b.jpg
1. これは赤鬼の落ち葉である。大きな敷石が並んでおり、その上に落ちたモミジは風に吹かれて周辺に滑り落ちるが、運よく石の上に残った数枚の葉の美しさに思わずシャッターを切ったのである。

28,11,20 散ったモミジ1-1b.jpg
2. 同じく赤鬼の周辺。前画像と同じように、石の黒さがモミジの美しさを引き出している。見えてはいないが、手前に水路がある。

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3. ここは少し離れた民家脇の路側水路である。水路の底に敷石が並べられ、水路の上方に数本の大きなモミジの木が覆い被さっている。
落ちた葉は、流されるか運よく石にしがみついていられるか…。

28,11,19 散ったモミジ3-6b.jpg
4. これは前画像と同じ石である。運の良いことにこの石には苔が密集し、しかも雨あがりだったので、しがみつきやすかった。おかげでnikkinの目に留まったのだ。

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5. 見よ、この飾り段を。苔の付いていない石でも、雨のおかげでしがみつきやすかった。何とも豪華な飾り段が出現したというわけだ。

28,11,19 散ったモミジ4-4b.jpg
6. 丸い緑苔にモミジが群がっている。イケメンに群がる女子組のようでもある。

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7. 水路の底の敷き石が、時々盛り上げた工事になっている。何ともしゃれっ気の多い家主である。一度一緒に杯を傾けたいものだ。

28,11,19 散ったモミジ5-4'b.jpg
8. 水路を一望できるアングルにした。
なんでもないような顔をして、なんでそんなに感動するの?と言いたいような顔をして。自分の美しさに気付いていないところが憎い…。

28,11,20 散ったモミジ2-1b.jpg
9. また6番と同じ石であるが、撮影は翌日である。モミジの配置がかなり異なっている。

28,11,20 散ったモミジ2-3b.jpg
10. スローシャッターにして流れを強調して見た。スローシャッターも、知識と技術が伴わなければ、こんな結果に終わってしまう。

28,11,20 散ったモミジ3-1b.jpg
11. またこの石である。またしてもスローシャッター効果が出ていない。

28,11,20 散ったモミジ3-2b.jpg
12. 狙い通りのスローシャッター効果が出た。
ナマコに張りついたモミジのようだ。削がして捨てたい枯葉が2枚…。

28,11,20 散ったモミジ3-9b.jpg
13. 一度は水に流されたモミジ葉が、沈んで水底に溜まって居る。
見なれない光景であるが、nikkinとしては歓迎である。

28,11,20 散ったモミジ4-1b.jpg
14. 「一度は水に流されたけど、踏ん張りどころが見つかったから、頑張ったんだ。nikkinさんに逢いたかったから、必死に川底の凹凸にしがみついたんだよ」
ありがとうよモミジ葉君たち。君たちに会えたこと、ずっとずっと忘れないよ。
岸から垂れる赤い実の灌木。水の中と外で、競争しているのだろうか。

28,11,20 散ったモミジ4-2b.jpg
15. これもスローシャッター効果がよく出ている。会心の一品?

28,11,20 散ったモミジ4-4b.jpg
16. 画像12と同じ対象であるが、撮影時間帯に15分ほどのずれがある。
こちらの方がnikkinの好みに合う。この枯葉ならば削がして捨てたくはならない。
左方の薄いピンクは、流れに沈んだモミジ葉。

28,11,20 散ったモミジ4-5b.jpg
17. このスローシャッターも面白い。水底にはたくさんの葉が沈んでいる。

28,11,20 散ったモミジ4-6b.jpg
18. 苔の多い石の上。やはりスローシャッターである。
ちょっとマンネリ気味か…。

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19. 流れを染める赤い染料は?
水路の上に張りだした紅葉が朝日に照らされてスローシャッターの流れに映っているのである。全く期待していなかった飛び入り参加者に、感謝である。

28,11,20 散ったモミジ5-7b.jpg
20. アングルを広くしてみると、遠くは金色、近くは赤色になった。
まるで流れる落葉が赤色を出しているような…。
自然の匠(たくみ)は不可思議そのものである。

この水路を撮るようになって7年ほどたつが、こんな画像を撮れたのは初めての経験。
来年はどうなることやら。

「流れ来る赤いワインに酔い痴れぬ」  nikkin


モミジに初雪 [紅葉]

11月24日、夜半から雪が降る予報だった。
目覚ましをかけて5時半に起きると雨! 待っても待っても雨…。
勤務時間が迫る頃、ようやく雪に変わった。遅いんだよ、もう…。

nikkinは粘り強さを発揮した。
勤務先周辺の庭木のモミジに狙いを定めた。
勤務時間中の空き時間を利用して撮りまくった。
建物に近接する植物の紅葉は、広い外界よりも幾分遅れていた。
他では散り終わったモミジがここでは最盛期だったのである。
まだnikkinにも運が残っていたのである。
日ごろ心がけのよくないnikkinには、望外の幸運だった。

さらに、翌朝は晴天だった。雪はまだ十分に残っていた。
早起きして杉並木公園を撮りまくった。
ほとんどのモミジの木は散ってしまっていたが、
何しろ個体数が多い。他とは歩調を合わせない個体も多かった。
ここでもnikkinの幸運はまだ残っていた。

28,11,24初雪とモミジ1-1b.jpg
1. 11月24日 勤務先近辺で撮ったもの。
降り積もったばかりの柔らかい雪が、モミジの赤色と対比して、優雅な雰囲気を醸し出している。背景の白壁がちょっと邪魔だったが…。


28,11,24初雪とモミジ1-4b.jpg
2. 雪が降りしきっている様子が、わずかに画像から感じ取れる。

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3. 少し時間が経っている。雪が解けた跡も見られる。

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4. 雪がみぞれに変わって居り、モミジの上の雪を溶かしている。

28,11,24初雪とモミジ6-b.jpg
5. 赤いモミジと黄色いモミジとがとなり同士で雑居している。
背景の暗さと白い雪のおかげで、「あでやか」と言う表現を思い起こした。

28,11,25 モミジに雪1-2b.jpg
6. 11月25日 ここからは杉並木公園のモミジの画像である。
早朝の暗さが紅白の共演を引き立てている。

28,11,25 モミジに雪2-6b.jpg
7. デジカメの特徴で、日陰の白が青色を帯びる。
これもまた一興。私は気に入っている。

28,11,25 モミジに雪3-1b.jpg
8. 背景の右奥に、重たく積もった雪を支えているモミジが見える。
そろそろ朝日が差し込み始めた。
厳格に言えば、逆光の撮影条件なのだが、それを感じさせない何かがある。

28,11,25 モミジに雪3-3b.jpg
9. 油絵を見るような色彩美である。5~6本のモミジの木が、それぞれの個性あふれる紅葉と、異なる段階の
落葉を見せている。

28,11,25 モミジに雪3-4b.jpg
10. 絵葉書に見られるような構図である。
晩秋の愁いも感じられるが、これはこれで己の役割を心得ている。

28,11,25 モミジに雪2-4b.jpg
11.黄葉した蔓性の植物の枝先が、雪を被るモミジの枝先にくっついて離れない。
風に吹かれて接着したのだろうが、いつくっついたのだろう。
直前の雨の日に凍りついたのか、雪の夜に凍りついたのか? 
雪の夜には風がなかった…。

28,11,25 モミジに雪3-5b.jpg
12. 雪が降りやんでから散った葉であろう。かろうじて撮影に間に合った。

28,11,25 モミジに雪3-6b.jpg
13. これも黄色い葉の落葉。一度にドカッと落葉したらしい。

28,11,25 モミジに雪4-8b.jpg
14. 紅葉に積もった雪と、地面のアジサイに積もった雪と。逆光で撮った。

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15. 主役の紅葉に敬意を表して撮った。逆光の効果がよく出ている。もちろん露出補正をしっかりと行っている。

28,11,25 モミジに雪5-2b.jpg
16. 同じ被写体を順光で撮った。逆光との競争では、どちらが勝った?

28,11,25 雪華とモミジ1-1b.jpg
17. 枝もたわわに積もった雪の奥の方に、「主役は私たちよ」とばかり張りきってポーズをとる女子グループがいた。枝の奥の葉は、遅れて落葉するのである。

28,11,25 雪華とモミジ1-3b.jpg
18. 重たい雪の下で、「どう、私きれい?」とはしゃいでいる紅葉たち。
逆光の中で、炎のように輝いている。
もちろん、君たちが最高だよ。美しすぎる。
目の保養をさせていただき、本当にありがとう。

「初雪や赤き炎と夢路行く」  nikkin






美しき赤鬼 [紅葉]

日光杉並木公園の一角、重連水車に隣接して、1本の大きなモミジの木がある。ここ数年、その木を集中的に追いかけた私は、昇る朝日を受けて赤く輝くその木の姿に、赤鬼のイメージを重ねている。

この赤鬼は小さな水路に面して立っている。水面に作られる鏡像は、信じられない迫力でカメラマンを威圧し、カメラマンは恐れおののきながらシャッターに釘づけになる。

この大きな木が一斉に落葉する時、流れが弱い年には、
大量の落ち葉がその重さで水底に堆積し、流れをせき止めるほどになる。水は遠慮しながら、落ち葉の小山を迂回して、鬼と目を合わせることも無く逃げてゆく。
今年は残念ながら流れが勝ってしまって面白みがなかったのだが、昨年は落ち葉軍の圧勝に終わった。その画像を再掲する。


この赤鬼をシーズンの初めから終わりまで継続して撮影すると、栄枯盛衰の物語となる。天をも威圧する体格と赤さを誇る最盛期と、痩せさらばえて人目を避けるような衰退期との比較は、この世の無常を思い知らせる。

28,11,05 1本のモミジの木1-7b.jpg
1. 11月5日。すでに1週間近く前から紅葉を始めており、葉の7割近くが紅葉期に達している。中心部の一点に、もっとも明るい赤色の熾(お)き火が灯っている。

水車には「水車故障」の張り紙が張られている。そう、この水車はもう3年も動いていない。
この水車のための水路が赤鬼の左下を流れているのである。

28,11,05 1本のモミジの木2-9b.jpg
2. 他のアングルで撮ると、モミジの気性の荒々しさが読み取れる。

28,11,05 1本のモミジの木4-4b.jpg
3. 木の幹に寄り添って立つと、赤鬼のイメージが強くなる。
少しうつ気味の鬼かもしれない。
黒く見える葉っぱの塊はまだ緑色で、光の透過性が低い。

28.11.07 1本のモミジの木2-3'b.jpg
4. 11月7日。青空を背景にして撮る。
肉眼では気付きにくいが、紅葉の集団が球形に近い形で散在している。

28.11.07 1本のモミジの木1-1b.jpg
5. ほぼ最盛期に近い紅葉である。
朝日が左側から当たるので、右側に緑色の葉の集団が見える。
赤鬼は泰然自若。「俺様の目の黒い間は、ここら一帯は俺が仕切る。誰一人も悶着を起こさせない」

28,11,08 一本のモミジの木2-8b.jpg
6. 11月8日。ほぼ最盛期の赤鬼のイメージを確認していただこう。
木全体が火を吐いているかのようだ。「俺様」に逆らえる人なぞ誰も居ない。

28,11,09 一本のモミジの木1-5b.jpg
7. 11月9日。流れに映る紅葉である。水の中で火が燃えている感じさえする。
水中で待ち伏せして、獲物に襲い掛からんとする赤い妖怪そのものである。

28,11,09 一本のモミジの木2-1b.jpg
8. 逆方向の橋(下図に見えている)から撮影した。赤鬼のほぼ全容が映っているが、カメラアングルが180度違うせいか、前画像ほどの恐ろしさはない。。
上方に垂れている一枝は、もちろん赤鬼の手である。

28,11,12 1本のモミジ1-7''b.jpg
9. 11月12日。葉が落ちて光が奥まで届くので、鏡像がおどろおどろしくなった。
闇の帝王のようにも見えるが、意外と気の優しい赤鬼で、水から飛びだして人を怖がらせることはしない。
それにしても、こんな光景を誰も気づかずに通り過ぎるのが信じられない。

28,11,13 1本のモミジの木3-2b.jpg
10. 11月13日。葉が落ちるに従って、鏡像の威圧感も減じてくる。
寂しがりの赤鬼の始まりでもある。

28,11,16 1本のモミジの木1-9b.jpg
11. 11月16日。両岸に積もる落ち葉の量が増えるが、川の流れが強く、流れに落ちた葉はすべて流されてしまった。
赤鬼の鏡像は、もはや怖くも、気味悪くも無い。光が枝々の奥まで届くので、暗い影の部分が出来なくなるせいである。

28,11,16 1本のモミジの木2-2b.jpg
12. 葉が落ちた赤鬼も、老人の歯抜け鬼にのようになってしまった。
赤い色も色褪せ気味で、体格さえも縮んで見える。

28,11,16 1本のモミジの木2-3b.jpg
13. 見えている幹が赤鬼であり、赤鬼の枝と枝の間がすかすかである。
右の方に水路があり、奥に水車が見えている。

28,11,16 1本のモミジの木2-9b.jpg
14. 11月17日。水の中に潜む妖怪も、すっかり勢いを失ってしまった。
さながら禿茶びんの妖怪だ。岸の巨石の上に落ちた落ち葉が今は主役である。
流れの上に落ちた落ち葉は、完全に流され去ってしまった。

27,11,16浮かぶ紅葉5b.jpg
15. 昨年11月16日の水路の状態である。落ちて堆積した葉が水路を埋め尽くし、一部が浮いている。絢爛豪華な赤色の競演。
あの時の君たちは、スターだった。通る人たちすべてが、われを忘れて見入っていた。この1年の差はとてつもなく大きい。

28,11,18 1本のモミジの木1-7b.jpg
17. 11月18日。朝、軽く霜が降りた。中央下方のモミジの葉に白い縁取りが出来ている。季節の移り変わりは矢のように早い。

わずか2週間余りの凄絶なドラマを披露させていただいた。

28,11,25 1本のモミジの木1-2b.jpg
18. これはさらに1週間後の11月25日の画像である。

抜け毛が目立ち、体格も細くなった。
白髪が増えて赤鬼が白鬼に変身してしまった。
いいや、鬼のイメージは完全に消え去った。
それでも、落ちた葉っぱからたくさんの葉緑素を受け取って、
元気に厳寒の季節を乗り越えることだろう。

前日記録的大雪が日本各地に降った。いろは坂では車6台?の玉つき事故で大変だったそうだ。東京方面からのレギュラータイヤ(「ノーマルタイヤ」は和製英語)装着車が原因だとか。彼らにはしっかりとした情報を得て行動してもらいたい。

美しい紅葉が終わった虚脱感が私の中にもある。
よもや、そんな人たちが事故の原因になっていたのではないことを祈りたい。

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それにしてもモミジは、なぜ散る寸前にあれほど感動的に輝けるのだろう。

彼らは、夏の間にせっせと蓄えた葉緑素を、これから厳寒期を迎える母樹にエネルギー源として差し出し、みずからは命を断つ。
その心根の美しさに感動した天地創造の神が、死へのはなむけとして輝く美を授けたもうたのである。




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