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湯の湖晩秋 [風景]



今回は少し古い写真である。
10月28日撮影。偶然ではあるがnikkinの78回目の誕生日でもあった。
朝早く出かけては見たものの、いいシャッターチャンスに恵まれず、今回も無駄足だったかなと思いつつ、最後のチャンスの湯の湖に賭ける気持ちも強かった。
紅葉期はとうに終わり、名残の憂愁でも撮りたいな、という気持ちだった。

幸運にも、カメラの前に並んでいたのは、憂愁の中の憂愁。人っ子一人いない中で、ただ私一人を待ち受け、私一人を大歓待してくれた、願ってもないシャッターチャンスだった。

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1. 紅葉期が過ぎたとはいえ、岸辺には赤い色彩がふんだんに見られる。温泉地なので寒い気温に影響されにくいのだろうか。
湖面から温泉による湯気が立ち上り、鏡像が霞んでいる。
独りさびしく立っている建物はゲストハウスであり、季節外れの今は営業していない。

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2. 温泉による湯気は陽によって濃い日と薄い日とがある。濃い日は侘びさびを感じさせる。

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3. 水草の紅葉が一番目立つ。水草の左側にはカモたちが集まっている。

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4. 湯気は瞬間的にこんなに濃くなることもある。濃さも刻一刻変化する。
この時は車や人影が撮れているが、これは例外的である。

なんとも幻想的である。

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5. まだ瑞々しいススキがいいアクセントを演じてくれる。

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6. 雑木越しの紅葉も、鏡面も、寂しい晩秋を強調している。

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7. ♪今はもう晩秋、誰も居ない湖(うみ)♪ やはりゲストハウスは華がある。

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8. 温泉宿の客の車が、ときどき忘れていたような顔で通りかかる。黒い背景に浮く彩りが寂しくもあり華美でもある。

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9. この瞬間だけは、湯気も車もなし。夢の世界に迷い込んだかの光景である。

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10. 湯の湖が一番映える季節である。もうすぐ積雪に蹂躙される、束の間の美景。個々のシラカンバが奥日光で一番美しい。

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11. 鏡そのものを眺めているような、完璧な鏡像。
この世に憎みあいや殺し合いなど存在するはずがないと思われてくる。

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12. 斬新な設計で、しかも自然に何の違和感も与えないゲストハウス。周囲に係留されたボートたちも整然とした美に参加している。

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13. 夕日に染められたカラマツの黄葉(こうよう)。残りわずかな錦秋を演ずる喜びを体中に表している。

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14. 常緑樹たちも、負けじと鏡像を誇っている。それぞれが美しい。お互いが相手の美を引き出している。引き分けだ。

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15. 右手から張り出しているのがうさぎ島。ウサギの頭のように見える。目もあり耳もある。晩秋の景色も夕闇を迎えようとしている。明日もすがすがしい晴れが続きますように。

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16. 白い枯れ木はダケカンバだろう。紅葉の先頭を走るダケカンバはこの時期にはもう役目を終えて観客席で楽しんでいる。
山の斜面を占拠する勢いのカラマツは、明治・大正期の政府の政策によって植樹された。自然破壊の愚かな政策だったと言われているが、この美も悪くない。それぞれがそれぞれの役目をはたして、奥日光の美を盛り立ている。






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連山初冠雪と虹 [風景]

日光へ来て14年、連山と虹のコラボを何回か撮った。
厳密に言うとコラボではない。連山と虹とは少し離れていて、同一画像に撮り込むにはちょっと無理がある。
いつの日か、連山と
虹の立派なコラボを撮りたいものとがんばってきたが、このたびついに「満願成就」したのではない。そのような画像を撮ることが不可能だと気付いたのである。
私が撮った虹と連山とは、いつも日の出途次の朝日を背にして連山方面を撮っているときに、連山の右方に離れて見える虹の根っこだけである。
もっと大きな、半円に近い虹は撮れないのか、もっと連山に近づいた、あるいは連山をハグしているような虹を撮れないのか、と足しげく撮れそうな朝に大谷川河川敷に通った。しかし、私の眼に捉えられる虹は、いつも同じ状態のものばかりなのである。

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1. 10月28日 明智平から撮った男体山。積雪の兆候はまったくない。

いろは坂のうねりが画面中央右寄りの部位に、蛇のような形で見える。一番下のうねりの右側に見える滝は、般若滝である。

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2. 10月30日、連山は1日中この雲の中に閉じこもっていた。というよりも、連山は、カメラマンたちを驚かそうと、一生懸命、大急ぎで雪化粧を整えていたのである。

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3. 8時42分、ふと気付くと虹が出始めていた。

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4. 建物の5階から撮っているが、この虹の位置は、何回も見た虹の画像のコピーそのものであり、これ以上右にも左にも動かない。

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5. 虹の真下の建物は、日光たまり漬け本舗、上沢(うわさわ)商店のビルである。

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6. 虹を思い切り引き寄せて撮ると、内側に紫色がはっきりと見える。こんなにはっきりと見えるのに、虹の長さは一向に伸びない。これ以上見せるのはお断り、といった風情である。

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7. お昼になっても連山は雲の中。

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8. 前日までの長雨が山肌に残した湿気から水蒸気が立ち上り、雲に水蒸気を補給している。そしてこの雲が雪雲に成長したのだ。

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9. 10月31日、今朝である。連山は立派な雪化粧の顔をそろえた。

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10. 虹を待ってみたが、今朝は出る気配が無かった。

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11. 昨日虹が出た辺りには、鮭の遡上のような雲が並んでいた。

さて、太陽光が雨滴のプリズム効果によって7色に分けられて、虹の形に見えるためには、観察者と、雨滴と、太陽との位置関係が、ある特定の角度に並んだ時に限られるのである。数字を並べることはしないが、
観察者が止まっていても、地球が動くので、この三者を結ぶ角度は刻一刻と変わる。ちょうどよい角度に来た時だけ見えて、すぐに消えてしまう原理も同じである。
そしてちょうどよい位置関係になるのは、太陽が9時前の時間帯に居る場所に来た時だけなのである。
観察者の位置を変えて、太陽と連山とを結ぶ直線上でカメラを構えたならば、立派な半円状の虹が、連山のまん前に出来るのだと思われるが、そのようなポイントを見つけて、毎朝そこで待ちかまえるのは、78歳の老カメラマンにとって、たやすいことではない。




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竜頭の滝のシロヨメナと虹 [風景]

竜頭の滝の紅葉が待ち遠しくてならないここ2~3週間であるが、もう少し気を持たせて、今回は竜頭の滝の紅葉直前情報を一つ二つ…。

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1. 竜頭の滝を茶店展望台から見ると、左右に分かれている。右側に見えているのが右滝。ここは大きな岩が滝を二つに分かれさせている中壁のような部分。
正面の小さな岩に白い花が咲き乱れている。さらに手前のやや大きい岩にも。滝の水量が増すと、これらの岩にも滝が降りかかるのだが、こんな岩に忍の一字でへばりついている花があるのだ。

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2. 何の花だろう。しばらく観察したが距離があるのでよくわからない。しかし、奥日光で今咲いている白い花はシロヨメナしかない。多分間違いないと思われる。

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3. シロヨメナを撮りながら、ふと左滝を見やると、何と立派な虹が輝いていた。
直射日光が当たる場所で、カメラマンには嫌われる時間帯なのだが、虹とあれば撮らざるを得ない。

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4. 虹は、滝のしぶきのスクリーンの上に結像する。滝のしぶきが多かったり少なかったりすると、虹の運命も左右される。しかもにっくき直射日光の中で…。

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5. 画像1.2.の岩に咲く白い花が見えてきた。二つの滝はかなり離れた位置にあるのである。

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6. 両滝を並べて撮る。ここでも部分的に直射日光が当たるという、最悪の条件下である。手前の方にも白い花が咲いている。そしてそれらはたしかにシロヨメナなのである。

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7. さて紅葉はというと、滝下のシャッターポイントがこんな具合。


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8. 同じ場所の違うアングル。やはりさびしい。

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9. 緑の涼感満載ではあるが、紅葉を期待する時にこれしかないのでは、残念至極である。

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10. 展望台直下のモミジ。やはり1週間後が最も美しいのだろうか。

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11. さてこの一枝、枝ではなく幹である。これは3^4年前まで右の岸辺からの、100本近くの群生モミジの、たった1本の生き残り。崖崩れのために他の仲間が全滅した中で、この1本だけが奇跡的に助かったのである。
2年前に見た時はドッジボールにも及ばない小ささで、それでも懸命に、この上なく美しく紅葉していた。この1本、果たして成長できるのだろうかと、心配したが、
昨年はかなり大きくなっていた。そして今年、がんばって成長した。
「僕がんばったよ。必ず見に来てね」 ああ、行くとも。たとえ雷落ちても行くよ。
晴れ姿を皆さんに紹介してあげる。とても楽しみだなあ。

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12. 1本モミジをしり目に、桜とツツジの紅葉が始まっている。
モミジは少し遅れるのだが、遅れて来た王子様、となるか否か。
読者の皆様、この後に続くnikkinのブログをぜひお見逃しなく。


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奥日光 紅葉のはしり [風景]

奥日光といえども、本格的な紅葉には1か月ほど早いが、紅葉のハシリはあちこちで見られる。

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1. シウリザクラの紅葉である。漢字では朱利桜と書くらしい。
奥日光には群生地もある、寒冷地独特の桜である。

29,6,25 シウリザクラの花1-3b.jpg
2. 6月初旬、ズミの木と争うように咲き始める。花序は長い円筒形で、穂状に咲く。
低地に咲く仲間の「ウワミズザクラ」は、一見まったく同じに見えるが、生物学的にはどこか違うらしい。私にはよくわからない。

29,6,25 シウリザクラの花1-5b.jpg
3. 花1個1個は真白であるが、散った後の萼が赤茶色をしている。満開の時期には、気品を感じさせる花である。

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4. その紅葉に戻るが、小枝単位または葉っぱ単位で紅葉する。
桜の仲間なのでサクランボが生っている。今は硬くて渋いが、霜が数回降りると、甘酸っぱい柔らかい実となる。

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5. 小枝単位または葉っぱ単位で栄養障害をきたして紅葉するのだろう。

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6. 大きな枝単位の紅葉ももちろん見られる。

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7. 逆光で見る紅葉が素敵である。


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8. 実のなる雌株とならない雄株とがある。この木の実の密度はすごい。

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9. 湯の湖の出口(湯滝の直前部)にあるナナカマドも、紅葉を始めている。
今は赤い実が鈴生りなので、紅葉よりも目立つ。しかし、ナナカマドは知る人ぞ知る紅葉のトップランナーなのである。

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10. 竜頭の滝の滝壺真上に枝を伸ばしたナナカマドである。羽状複葉の葉が真っ赤に色づいている。

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11. 同じ枝を、アングルを変えて撮った。滝を背景の真ん中にしたのである。
少し手前に位置するハウチワカエデのシルエットが趣を添えている。
この枝のみに日差しが当たる、貴重な一瞬を捕えられた。日ごろの心掛けの悪い私にとっては、出来すぎの好機だった。

今年の紅葉はどんな紅葉なのだろう。
8月の日照時間が極端に短かったので、心配しているのだが、ハシリの具合は例年とあまり変わっていない。

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小田代原霧の日の出 [風景]

今年の夏は、極端な日照時間不足で、農家が大きな被害を受けたばかりか、
カメラマンたちが大きな被害を蒙ったことは言うまでもない。

朝霧に陽が差さないと、美しさが半減するのである。

9月9日の小田代原
はしっかりと晴れ渡り、霧が重たく垂れこめ、そしてこの霧が日の出に照らされて赤々と燃え立ったのである。

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1. 05:44 小田代原は日の出の少し前。湿原を草と灌木とが敷き詰め、朝露がしっとりと降りていた。カメラマンの一人によると、nikkinの到着前、一瞬だけ0℃を記録したそうな。初霜のニューズも間近だと思われた。

山の端が赤く縁取られている。ここから朝日が昇るのだろう。
右端の山裾が男体山、左となりが大真名子山、その左が小真名子山。大真名子山と小真名子山との間から遠くに見える小さな頂が女峯山である。画面左端が太郎山。
大真名子、小真名子の兄で、男体山と女峯山夫妻の長男坊である。


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2. 05:49 画面右端の山裾が男体山、正面右が大真名子山、その左が小真名子山である。大小真名子山の間で、霧の中に浮かぶ一番高い木が、かの貴婦人と呼ばれるシラカンバである。
今は日の出前の日陰が青く映る、青霧の時間帯である。


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3. 06:01 日が昇った。直射日光が当たるところは赤く、日陰部は青く見えている。
貴婦人は赤と青の境界線上に居られる。


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4. 06:01 朝日が男体山の頂近くから出ている。貴婦人に光が当たり始めた。
青と赤の霧が美しい。


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5. 06:02 朝日が湿原の露滴を蒸発させ、霧が増えている。

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6. 06:03 日が昇るにつれて赤い霧は右に移動し、やがて赤色が消える。

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7. 06:08 湿原の露滴とオニユリ、ヤマアワなど。

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8. 06:10 男体山上の太陽が、湿原のズミノキをシルエットにする。

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9. 06:12 強力な太陽も、時には朝霧に勝てない。朝霧を追いたてるどころか、自身の光が弱められている。

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10. 06:17 このアングルでは、男体山とカメラの間にある貴婦人が、霧のせいでまったく見えない。

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11. 06:19 このアングルでは霧が消えかけている。

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12. 06:23 正面中央に貴婦人がかすかに見えているが、この後貴婦人は御簾の影にお入りになってしまった。霧が濃い時は太陽が虹色の笠をかぶる。

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13. 06:26 クモは芸術家。きれいな作品で心を癒してくれる。太陽を背にしてクモの巣を見ると、虹が見えることもある。


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14. 06:36  画像8と似たアングルである。少しずつ霧が減じている。

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15. 06:39 いつまでも霧が続いている。山々の真下に秘密の洞窟があり、その中が透けて見えるような錯覚に陥る。

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16. 06:40 また急に霧が燃え上がった。霧の気まぐれさは、女性の特徴だろうか。


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17.  06:41 急に霧が晴れ始めて、貴婦人の輪郭がくっきりとなった。
この1分の差は大きい。霧の気まぐれを再認識させられる。
例年は9月末の草紅葉が色づき始めた。今年は早目なのかもしれない。


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18. 06:46 遠くのカラマツに白露の着いたサマが美しい。


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18. 06:55 近づいて撮ろうと思ったが、徒歩で9分もかかって…。



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秋晴れ日光連山とSL [風景]

今年の8月は異常だった。晴れの日と判定できる日が2~3日しかなく、来る日も来る日も雨、雨、雨…。おかげで野菜の値段が高騰し、例年の2倍近くになっている。

8月8日にSL運転が開始された。
秋晴れの連山を背景にしたSLを撮りたいとチャンスを狙っていたが、初めて訪れたチャンスが、9月3日。ほぼ1カ月間「おあずけ」を食わされていたことになる。

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1. 朝7時、雨が多かった割には、大谷川は渇水気味である。
その学術的解説は私にはできない。


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2. 河川敷の中は咲き始めたススキの王国である。
多すぎず少なすぎず、度をわきまえた咲き方が、カメラマンの心をくすぐる。

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3. 民家が見えるが、河川敷の中に民家があるわけではない。
河川敷の蛇行のせいで、錯覚が起きるのである。

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4.長雨の影響が9時を過ぎてようやく出てきた。
山肌に蓄えられた水気が蒸発して、笠雲になっている。
一点の雲もない風景よりも、これくらいの雲がある景色をカメラマンは好む。
ここのススキはやや多すぎといわねばならない。

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5. 小さな池の鏡像はイマイチだが、飼われている緋鯉のサマが癒し系である。

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6. この小さな池は、夏になると藻が繁茂して景観を損ねている。浚渫をするべきなのかもしれないが、どこの自治体も予算がひっ迫している。

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7. 10時、雲が増えてきた。お昼頃にはもう雲が多すぎて画像にならなかった。

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8. 河川敷を横切る鉄橋を、SLが通る予定であるが、まず通常のローカル電車で試し撮りを。8時ころなので、クモの具合はジャストグー。

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9. リヴァティーという名の特急電車も撮ってみた。真正面に来た時は、連山が隠されてしまいそうだ。三脚を高くする必要あり。

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10. 左から9時2分発のSLが来た。煙をわずかに吐いている…。

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11. 汽笛も鳴らず、白い煙も上がらず。これではジオラマだ。

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12. そのまま通過して…。 最後尾に赤い車両が1台。
蒸気機関車の力が足りないので、電動機関車の力を借りているそうな。
いわば、ハイブリッドのSLだ。

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13. 何か消化不良気味のSL撮影の一部始終である。
白い煙を吐くときに撮りたいのだが、そんな予告があるとは聞いていない。

連山や河川敷の紅葉が映えるころ、リヴェンジのシャッターを押したい。

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クアドルプル男体 [風景]

見なれない片仮名用語が飛び出したが、理屈は簡単。
シングルsingle、ダブルdouble、トリプルtripleに続くのがクアドルプルquadrupleである。
フギュアスケートでは、トリプルまでは片仮名用語であるが、その次は単に4(回転)を使っている。あまりにも複雑で、舌を噛みそうだからだろうか。

4倍の男体山。なんとなく理解できそうだ。どんな現象なのだ…。

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1.  7月8日 ミズナラの倒木の向こうに男体山が見える。これがシングルだ。

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2.大きなミズナラの倒木なので、場所によっては奇妙な画像になることもある。
おっと、忘れてはいけない。男体山の鏡像が見えるから、これがダブルに違いない。

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3. 倒れて1~2年は細々と命をつないでいたので、新しい枝は天に向かって伸びた。

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4. 中禅寺湖の水の大半は湧水なので、透明度が高い。浅い湖底の石たちがよく見える。

29,7,22 歌が浜の鏡像 1-1b.jpg
5. 7月22日、東岸の歌が浜から、西岸の白根山系がよく見えた。
この日の湖面もおとなしく、鏡像がきれいだった。

29,7,22 歌が浜の倒木と男体山 1-1b.jpg
6. 同じ日、これが5~6年前に倒れたミズナラの木である。
このアングルで見ると小さいが、実際は巨大な倒木である。

29,7,22 歌が浜の倒木と男体山 1-2b.jpg
7. 画像1.と似たアングルで撮っている。
倒木は文字通り枯れ木なので葉は茂らない。隣接する木々の葉が撮れている。

29,7,22 歌が浜の倒木と男体山 1-5b.jpg
8. この日は、右方に新しい観光船が停泊していた。船の鏡像も美しい。

29,7,22 歌が浜の倒木と男体山 1-6b.jpg
9. 湖底の石を目立たせて撮った。鏡像の輪郭に少々ぎざぎざが残るが、これくらいは甘受しなければならない。

29,7,22 歌が浜の倒木と男体山 1-9b.jpg
10. 倒木の枝が込み入った場所では、男体山の表情も違って見える。

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11. この観光船。この辺りに何かクアドルプルの謎が潜んでいそうである。

29,7,22 歌が浜の倒木と男体山 2-5b.jpg
12. 近づいて撮った。2階建てである。船名が見えるかな。

29,7,22 歌が浜の倒木と男体山 2-6b.jpg
13. そう、「男体」である。
男体山のダブルにこれを加えるとトリプル。そしてもうひとつ。この船の鏡像を加えると、クアドルプルとなる。図11.あたりが典型的なクアドルプル男体というわけだ。

29,7,22 歌が浜の倒木と男体山 2-8b.jpg
14. 中禅寺湖の観光船は、これまで「けごん」「アストリア」の2隻だったがこの春3隻目の「男体」が誕生した。

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15. 観光船「男体」の誕生前の画像をお見せできるのは、大きな喜びである。
5月4日。ここは千手が浜。浜の一角で船に似た建造物を作り始めていた。
船に似ているが、船を作るのは造船所と決まっている。ここは露天の、工場とは似ても似つかない場所である。

29,5,14千手ヶ浜が浜の造船所1-1b.jpg
16. 5月14日。オオヤマザクラの咲く下で、建造作業が続いていた。

29,5,14千手ヶ浜が浜の造船所1-4b.jpg
17. ヤマザクラが山肌から見下ろす中で、船の建造は順調に進んでいた。
驚いたことに、この造船工事は、すべてプレハブの組み立て工事だった。
屋根なしの工場で、物音もなく(というのは間違いであるが、本当にそう感じるほどに騒音が無かった)、まるで人目を避けるかのごとく進められたのだ。
それほど急いでいる様子もなく、3か月強の期間で完成した。

観光船を1隻増やしたということは、その必要性が増したからに他ならない。
長かった東照宮の修理が終わり、景気も回復基調を示し、長らく下火を続けていた観光地日光の復活を意味するのだろう。
最晩年の十数年をこの地で過ごし、喜びと悲しみを共有した一人として、この上ない慶事である。もう一息だ。しっかりと見届けてから、冥土へ旅立とう。












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湯の湖の鏡像 [風景]

湯の湖は山々にとりかこまれているため波がたちにくく、鏡像がきれいである。
中でも8月5日の朝の鏡像は抜きんでてきれいだった。
釣り人たちの派手な色のライフジャケットの鏡像も華やかで、二重の鏡像が楽しめた。


29,7,22 湯の湖の鏡像 1-2b.jpg
1. まだ新緑の面影を残す木々もあり、注意してみれば、この時期の鏡像はとても奥が深い。「釣り人は寂しからずや木の緑、陰の黒にぞ隠れ佇む」

29,8,5 湯の湖の鏡像1-3b.jpg
2. 燦々と日を浴びるうさぎ島は、鏡像に乗りかかって優勢を誇示している。
鏡像の空の青さの方が、実像よりも癒し効果がありそうだ。

29,8,5 湯の湖の鏡像1-4b.jpg
3. 実像と虚像とを合わせると大きなワニ科の動物のように見える。うさぎ島はワニのとらわれ者のようだ。
釣り船が作り出す波が、静かな湖面を少しだけ騒がせている。


29,8,5 湯の湖の鏡像1-5b.jpg
4. この釣り人はたった一人で、鏡像をかなり破壊している。じっと不動の姿勢を保つのは容易ではない。正面左側は金精山である。金精とは男性器のこと。近くで見るとかなり似ている。いにしえの人たちは、ユーモアのある命名をしたものだ。

29,8,5 湯の湖の鏡像1-7b.jpg
5. このカップルのボートはまったく波を立てていない。自然体で水に揺られている。忍者の子孫たちかもしれない。

29,8,5 湯の湖の鏡像1-9b.jpg
6. 山の鏡像だけではなく、ボートの人々の鏡像もなかなかのものだ。
右方奥の、真っ白のボートの白装束の三人組は、こんな写真を撮られることを意識しているのかもしれない。なんとも心の豊かな人たちである。釣り人の鑑である。

29,8,5 湯の湖の鏡像2-2b.jpg
7. 倒木のオブジェが数個並んでいる。まるでポーズをとっているような倒木たち。

「僕たちもおほめの言葉をもらいたいな。nikkinさん、いい男だねえ…」
「おいおい、とってつけたようなお世辞を並べても…。いや、君たちのポーズは満点だよ」

29,8,5 湯の湖の鏡像2-9b.jpg
8. 木の枝の映りぶりは、まるで本物の鏡を見るようだ。
2本の倒木のオブジェを、逆方向から撮っている。

29,8,5 湯の湖の鏡像3-4b.jpg
9. 何か不思議な世界に迷い込んだような気がする。ボートにはVIPがのっていて、背後から警護のスナイパーが見張っている。それを盗み見るカメラマンも命がけなのである。白い光を反射する葉の木々がなんとも妖しい…。

29,8,5 湯の湖の鏡像と鯉1-1b.jpg
10. 遠くの釣りボートたちと、明るい岸辺。何の変哲もない光景だが、近くの湖面に潜む大きな魚の影。そう、ここは前回記事の鯉の集まる場所なのである。

29,8,5 湯の湖の鏡像1-1b.jpg
11. 山肌と釣り船たちの鏡像だけでも十分に美しいのだが、湖面からかすかに湯気が立ち上っている。

29,8,5 湯の湖の鏡像と鯉2-4b.jpg
12. ボートたちを引き寄せてみると、その華やかさが心地よい。湖面が滑りそうな輝きを見せている。
大型台風が迫っているなかで、腹を決めて短い極楽気分を味わっている。
何を隠そう。日光は、知る人ぞ知る、台風被害の少ない地域なのである。




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後光を頂く貴婦人 [風景]

朝日が貴婦人の真後ろに上ることがある。
通常の朝日なら明るすぎて貴婦人と後光を同じ画面に収めることはできない。
しかし、東の空に薄い雲がかかっているときは、朝日の明るさが制限されて、

貴婦人と一緒に、同じ画面に収まってくれるのである。

29,7,22 小田代原の霧の日の出 1-1b.jpg
1. 7月22日 05:12 大真名子山からまさに朝日が覗こうとしている。
周辺の空にはけっこう薄い雲が多い。下方には、朝霧の中に佇む小田代原の木々がシルエットとして並んでいる。霧に朝日が当たっていないので、霧の美しさは出現していない。

29,7,22 小田代原の霧の日の出 1-3b.jpg
2. 05:12 朝日がわずかに顔を出した。そのとたんに霧が美しく輝き始めた。カメラマンだけではなく、木々たちも待ちわびた瞬間である。

29,7,22 小田代原の霧の日の出 1-7b.jpg
3. 05:14 青空が広がり、朝日の赤さも落ち着いて来た。

29,7,22 小田代原の霧の日の出 2-3b.jpg
4. 05:17 左方に、頂上にコブが3個並んだ山が太郎山であり、その真下に貴婦人が凛然とお立ち遊ばしている。貴婦人と朝日とはかなり離れている。

29,7,22 小田代原の霧の日の出 2-8b.jpg
5. 05:19 霧の増減によって霧の光り方も美しさも増減する。

29,7,22 小田代原の霧の日の出 3-2b.jpg
6. 05:20 朝日を画面から外して貴婦人を中央に持ってきた。立ち姿のりりしさが際立っている。カメラが木道の上を左に移動したので、太郎山と朝日との位置関係が変わった。つまり、貴婦人が朝日に近づいて行かれるのである。

29,7,22 小田代原の霧の日の出 3-5b.jpg
7. 05:23 今は貴婦人は山王帽子山の前に居られる。

29,7,22 小田代原の霧の日の出 4-7b.jpg
8. 05:32 ちょうど後光の位置である。これ以上カメラが左に行くと、貴婦人はズミの木の陰に入ってしまう。

29,7,22 花と貴婦人と男体山 1-1b.jpg
9. 今、イブキトラノオが美しい。奥が男体山で、中央にやや矮小なズミの木が数本。ズミの木の向こう側、霧の残っているところが貴婦人の立つ小田代原である。

29,7,22 花と貴婦人と男体山 1-3b.jpg
10. この朝も薄い霧の中に、男体山を背景として貴婦人がたっている。

29,7,22 オハナバタケ1-4b.jpg
11. イブキトラノオとハクサンフウロ。7月は小田代原がお花畑になる。

29,7,22 オハナバタケ1-5b.jpg
12. ハルカラマツソウである。小さな花1個1個が、カラマツの芽吹きの形に似る。

29,7,22 オハナバタケ1-6b.jpg
13. ホザキシモツケが咲き始めた。戦場ヶ原と小田代原の花の横綱である。

29,7,22 オハナバタケ1-7b.jpg
14. イブキトラノオの群生。気品を備えた虎の尾である。

29,7,22 オハナバタケ1-8b.jpg
15. ニッコウキスゲ、ノハナショウブ、ハルカラマツ、ノアザミ、イブキトラノオ、ハクサンフウロなどが咲き乱れている。


29,7,22 ノアザミ1-1b.jpg
16. 今年のノアザミは昨年の半分以下か…。そういえば「半分弱(ハンブンジャク)」という名の女優さん、15年も前に亡くなられていたことを今調べて知った。合掌…。

29,7,22 ノアザミ1-2b.jpg
17. カメラの撮影モードの違いで色合いがこんなに変わる。

29,7,22 ノアザミ1-3b.jpg
18. 時期的にも、数日早かったが…。

29,7,22 小田代原のコオニユリ 1-4b.jpg
19. コオニユリ。数は多くないが、かわいい花である。

7月の小田代原は、花、花、花…。霧と花のコラボも頻繁に見られる。
秋の花のオオマツヨイグサやワレモコウなども咲きだしている。



朝霧の貴婦人 [風景]

29,7,8 小田代原の日の出と霧1-3b.jpg

7月8日、今年初めて早朝バスに乗って貴婦人のご機嫌伺いに出かけた。

調べてみると、早朝バスの運行は、6月初旬から11月初旬までの5か月間しかない。残り7カ月は、早朝バスが出ない。なぜだろう?

考えてみるとその事情が見えてくる。貴婦人通には見えてくるのである。
6月はカラマツの芽吹きが一気に完成する時期であり、11月はカラマツの落葉が終わってしまった時期である。
ここのカラマツは貴婦人の後ろに整列する近衛軍団であり、貴婦人の気高さや美しさを助演する重要な使命を持っている。カラマツの衝立が枯れ木のままであっては、貴婦人が貴婦人として目立たないのである。
貴婦人が目立たない期間はカメラマンもやってこない。したがって早朝バスも運行されないというわけである。

29,5,14春浅い貴婦人1-1b.jpg
1. これは今年5月14日、午後1時ころ撮った貴婦人である。
カラマツもシラカンバも芽吹きが完成していないため、主演者・助演者ともに本来の役目を果たせずにいる。貴婦人の上品さ、気高さがまるで見えていない。

29,7,8 小田代原の日の出と霧1-3b.jpg
2. 7月8日 5:35 小田代原は真っ白な霧に覆われて貴婦人はまったく見えない。
実はnikkinがここに到着したのは5:12 なのである。この30分近くの間、貴婦人は霧の御簾の陰に隠れたまま。仕方が無いのでレンゲツツジを撮っていたのである。

29,7,8 小田代原の日の出と霧1-4b.jpg
3. 5:39 霧が薄れ始めて、そろそろ貴婦人もお顔をのぞかせていただけそうである。

29,7,8 小田代原の日の出と霧2-1b.jpg
4. 5:43 霧の中に貴婦人のお姿がぼんやりと見えて来た。さあ撮るぞ、と身がまえた時…、

29,7,8 小田代原の日の出と霧2-3b.jpg
5. 5:45 突然こんな神々しい光景が現れた。貴婦人は画面右方に見えているが、今はこの光の雪崩を撮りたくて…。

29,7,8 小田代原の日の出と霧2-6b.jpg
6. 5:46 まるでパワースポットである。カラマツの樹間を満たす霧が朝日に赤く照らされて、滝を落ちる水流のように、天が下賜される魔法の羽衣のように、美の極致の光芒が降り注いできた。しかし、これは一瞬のうちに終了となった。

29,7,8 小田代原の日の出と霧2-8b.jpg
7. 5:46 貴婦人様、大変失礼いたしました。ついパワースポットの、光の雪崩に心を奪われてしまいましたことをお許しください。これからは貴婦人様お一人を撮り続け奉りますので、どうぞ御笑顔をこちらにもお向けくださいますよう、切に、切にお願い申し上げます。

29,7,8 小田代原の日の出と霧3-1b.jpg
8. 5:47 背景の男体山と赤い朝日に輝く霧の中の貴婦人である。

29,7,8 小田代原の日の出と霧3-5b.jpg
9. 5:48 貴婦人もカラマツも、しっかりと緑色をまとい、あの枯れ木色はどこにもない。背景のカラマツも霧の層を挟んで居住まいを正している。

29,7,8 小田代原の日の出と霧3-7b.jpg
10. 5:49 近景の緑を薄く撮りこんだり、

29,7,8 小田代原の日の出と霧3-9b.jpg
11. 5:49 厚く撮りこんだり。左方にまだ赤みを帯びた朝日が撮れている。

29,7,8 小田代原の日の出と霧4-1b.jpg
12. 5:51 近景を変えてもう1枚。どんなお姿でも絵になる。

29,7,8 小田代原の日の出と霧4-6b.jpg
13. 5:58 これは画像1.と近い位置から撮った貴婦人である。カラマツとシラカンバの緑が完成する前と後との違いをじっくりと鑑賞していただきたい。

29,7,8 小田代原の日の出と霧4-8b.jpg
14. 6:00 霧が晴れると貴婦人の神秘性も薄らいでゆく。
待った時間の長さの割には、シャッターチャンスの時間は短かった。

今季初の貴婦人詣で、読者の皆様には堪能していただけただろうか。
霧は毎朝違った顔を見せてくれる。その朝その朝によってまったくかわるので、これからも折に触れて貴婦人の美しい姿をご披露させていただく予定である。
乞うご期待。


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