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中禅寺湖 夕闇の男体山鏡像 [風景]

このところ新月の時期で、陽が沈むと暗闇が訪れる。
その暗闇の中で、背景の空が幾分明るいとき、男体山の輪郭がくっきりと浮かぶ。

年に数回、中禅寺湖の湖面が鏡のように静かな時間帯が訪れる。

この二つの偶然が重なると、幻想的なショーが始まり、あっという間に通り過ぎてゆく。たまたまこの貴重なショーに遭遇できた。
このブログの読者諸氏にご披露して、喜びを共有したい。

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1. 3月25日 18:04
この時期、中禅寺湖の日没は群馬県の山々に、17:30ころ終わる。
ほんのりとした名残のピンク色が心を和ませる。
良く見ると、見慣れた夕景色に比べて、鏡像がくっきりしている。
湖面には波がほとんどない。

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2. 18:05 男体山を遮る雲もなく、いい鏡像になる可能性を秘めていた。

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3. 18:15 さらに時間帯が進むと、山裾や温泉宿の灯りの鏡像もくっきりし始めた。

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4. 18:23 急きょ歌が浜へ移動して、男体山を南側から見たシルエットである。
富士山に似たこのシルエットが、このアングルから見た絶景である。1個の巨大なそろばん玉を真横から見た如く、水平線の灯りも含めて、心をふるわせるショットである。

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5. 18:23 同時に撮った2枚目であるが、こちらが風景モード、前画像は絞り優先モードである。風景モードがnikkinの心をわしづかみにした。

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6. 18:24 位置を変えてもう一度二つのモードを比べてみた。
杭の並ぶ岸辺で撮って、こちらが風景モード。色調が画像5.と同じである。

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7. 18:26 そしてこれが絞り優先モード。画像4.と同じ色調である。
これだけ色調が変わるのだから、モード選びにも気を使わなければならない。

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8. 18:31 暗闇の進み方が早い。鏡像の輪郭がつかみづらくなった。
左下の灯りは、白熱電球の街路灯によるものである。

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9. 18:32 さらに闇が進み、白熱電球の灯りも増した。
この辺りでこのショーも幕にしよう。


冬の竜頭の滝 [風景]

竜頭の滝がツツジや紅葉の時期に美しいのは、滝を取り巻く環境が美しいからといえる。冬の竜頭の滝の美しさは、滝自体の美しさなのではあるが、それでも氷の存在なしではこのような美は見られない。

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1. 昨年12月3日 この時は氷はまだ存在しない。
氷の代わりに助演をしてくれたのは闇だった。

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2. だんだん暗くなってゆく。闇が進むと滝が生き生きとし始める。

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3. 真の闇、といいたいが、白い木の幹がまだ見えている。

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4. この幹の白さはなかなか強情で、なかなか闇に融けない。さすがのnikkinもしびれを切らして、次の目標に向かった。

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5. 1月29日 この日は氷がばっちりである。粒粒状に撮れるのが水であり、他はすべて氷である。向かって右の滝である。氷の壁が少しずつ伸びて、水がまったく見えなくなった時が完全結氷であるが、よほどタイミングが良くなければ見られない。

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6. これは向かって左の滝。まだ大きな窓があいている。

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7. 向かって右の滝。滝を遠ざけて撮った。

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8. さらに滝を遠ざけた右滝である。あちらこちらで壁が未完成なのが分かる。

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9. 3月12日 左右の滝を同時に撮った。この時もあちこちで壁が未完成ではあったが…。

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10. 未完成の部分が小さくなり、壁の下端に並ぶつららが美しい。
この滝の水は、温泉排水のイオウなどの要素を含んでいるので、氷に色が着く。
ある意味では貴重な氷である。

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11. 左の滝。ここではほぼ完ぺきに近い壁ができている。

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12. 右滝。氷がおどろおどろしく見える。この日も暖かい日であり、氷が溶けだした状態を撮らざるを得なかった。

完全に氷の壁ができた状態を撮ったことはあるが、水の見えない滝は、美しさに欠けるのが残念ではある。今回は、私の経験では一番美しい滝だったと思われる。



アカメヤナギの受難 [花]

アカメヤナギ、一度見たら決して忘れられない。
こんなに美しいネコヤナギが存在するんだ…。

この美しいネコヤナギの名前は、私の中で2転3転した。
初めて「フリソデヤナギ」という名前を目にした時、実は他のヤナギの芽だったのだが、私は勝手にこの美しいネコヤナギのことだと思った。他にはあり得ない、と思ってしまった。
2年前、栃木市のある植物園では、これを「アカバナネコヤナギ」と呼ぶことを知った。ところがインターネットで調べると、この呼び名はその植物園だけのものだった。
困った私は、生け花の師匠に尋ね
た。そうして知ったのが「アカメヤナギ」だった。

そのアカメヤナギの群生が、わが家から徒歩10分弱のところに、文字通り誕生した。13年前は5~6本の幼木が並んでいただけだったのに、3年前に再会した時は、一大軍団をなしていた。私は小躍りして写真を撮りまくった。

ところがその軍団が、突然消えてしまった。切り株だけが多数残っていた。

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1. この細い小川の両岸を、びっしりとヤナギの木々が埋め尽くしていた。真っ赤なネコヤナギが立錐の余地も残さずひしめき合うサマは、まさに壮観だった。
http://blog.so-net.ne.jp/nikkodayori/2015-03-10

今、その切り株を判別できるだろうか? 太い切り株ではない。母指大くらいの株が4~5本ずつ集まっている。岸の踏み固められた小道と、叢との境界あたりである。

もののみごとに、全部切り倒されていた、と思ったら、1本だけ難を逃れた木があった。
芽が出る前のネコヤナギは、他の木との判別が難しい。少し離れた場所にあったため、殺戮を逃れられたらしい。


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2. これがその木である。きれいな赤い芽が喜びを爆発させようとしていた。

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3. 脇から出た枝である。
赤い芽のいくつかに黒い斑点が出ている。赤から黒に変化して、間もなくその一部から黄色いおしべが顔を出す。

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4. この赤さと産毛のような白い綿毛。カッワイイ…、と叫びたくなる。

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5. 黒い綿毛の一部が破れて黄色いおしべが出てきた。
この段階のネコヤナギは、白、黒、赤、黄の4色模様である。

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6. 2日後の同じ木である。図2と比べると、黄色いおしべが顔をのぞかせた芽が増えていた。2日間を、だてに過ごしたわけではないと、小さいながらも立派な啖呵を切っている。

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7. 遠くの黄色の芽を開いた2個と、近くで黒色変化の速さを競っている7個。
こんなネコヤナギにも競争本能が備わっているらしい。

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8. 黒から赤に、そして黄色に変わる段階が良く見える。赤色は、おしべの花粉嚢の色である。花粉嚢という赤いキャップを脱ぐと、黄色の花粉塊が現れる。

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9. ここでは3段階が、礼儀正しく整列しながら進展している。しつけの良いネコヤナギだ。

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10. 花粉塊が顔を出すのは、枝先から始まったり、幹に近い位置から始まったり、中央から始まったり、個々の芽次第であり、民主主義の個人の意思が
じつに尊重されている。北朝鮮のアカメヤナギはどんな咲き
方をするのだろう。

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11. 背景に、朝日が当たる光景を撮って
みた。あまり意味は無い。

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12. 図7と同じ7人兄弟である。暖かそうで寒そうで、仲良さそうで闘争中のようでもあり、どの子もみんな微笑ましい。撮っていても眺めていても、飽きることがない。

この美しいネコヤナギたちはなぜ切り倒されたのだろう。単なる間引きや剪定の発想ではない。なにか憎しみを持って切り倒された感もぬぐえない。1本も残さないぞ、という硬い意志がにじみ出ている。手抜かりから(?)、1本だけ助かったが、周到な作業が行われたならば、全滅の憂き目を見たはずである。なぜ、そんな仕打ちを受けなければならなかったのか、それが大きな謎なのである。
われわれカメラマンたちが疎ましかった…。まず頭をよぎるのが、このことである。
カメラマンたちのマナー違反が美しいネコヤナギに災難を招いたのだろうか。
しかし、この場所は道路わきにあり、他の花木や草花も咲き乱れ、人々がツクシを持ち帰って食べたりもしている。カメラマンたち、といってもnikkin以外のカメラマンに遭ったことがない。そうか、マナーの悪い真犯人は、わたししか居なかったのか…。

来年以後は、切り株から伸びた若枝から、美しい赤いネコヤナギが鈴生りになるはずである。そこで待っている運命は、どんな運命なのだろう。nikkinは必ず見届けようぞ。


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