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珍説論文[けあらし] [気象現象]

はじめに
 「毛嵐」「気嵐」あるいは「化嵐」「気怪し」などと書くこともあるらしいが、どれが正解なのか誰も知らない。「けあらし」と仮名書きするのが無難なようだ。

 Web検索では、「北海道留萌地区の方言。暖かい海流の表面に、山地で冷やされた寒気が流れ込むとき、その温度差が原因で出る霧の一種」とある。方言だと言うならば標準語では何と言うのか、調べても出てこない。そもそも存在しないのだ。
 気象用語は「蒸気霧」と言うそうであるが、まるでなじまない。「けあらし」が全国区になりかけているせいでもある。蒸気霧とは、英語のsteam fogを直訳しただけのものであろう。
文字を理解しても意味が分かりにくい。なじまないのも致し方ない。

 カメラマンや気象関係者
ならば、「けあらしと呼ばれる現象に2~3種類あるのではないだろうか」と感じた人たちが私をふくめて少なからず居た、あるいは居るはずである。そんな疑問を、画像中心に追及して見た。
 
日光地区で風景写真を撮り始めて10数年、撮り貯めたけあらしの画像は2千枚を超える。それらを丹念に読み解いて見つけた事実あるいはもう一つの真実がある。やぶにらみの科学者が畑違いの分野から、珍妙な理論で、珍説論文にまとめてみた。

1. けあらしの分類
  ① けあらし
    留萌など、東北・北海道地区で見られる典型的なけあらしである。
  通常1日で一番気温の下がる日の出前に出現し、日の出後に気温が上がると消え去る。日の出の太陽が雲の影に居る時は長く持続する。

   28,10 30 けあらしと釣り人1-3e.jpg
   ↑
 
 昨年10月30日10時ころ、中禅寺湖歌が浜からの撮影である。折からのワカサギ釣りが人気で、3~40艘のボートがが繰り出しており、幻想的な光景となった。
 朝から曇天気味の天候で、気温は氷点下一桁の前半だったと記憶する。

 中禅寺湖は最深部が160mもあり、対流が起こる。湧水成分が多く、湧水の温度は14~5℃とされている。対流で持ち上げられる水の温度は、7~8℃であろうか。気温との温度差は10℃前後。
  この画像のけあらしは、理論的には日の出前に出現したはずである。撮影開始後1時間ほどで消え始めた。
 
 ② 逆けあらし(仮称)
  日の出直後、強烈な赤外線が水面に届いた時に出現する。 
  水温が低く、気温が高い状況は、①の状況とは正反対である。
「逆けあらし」はnikkinの命名。
  通常、日の出直後が最強の輝きで、20~30分後に消え細る。
  ①タイプと比べると濃度が低く、逆光ではかなりの輝きでも、順光で見ると、弱弱しい、消え入りそうな風情に変化している。
  典型的な例は、早朝の釧路湿原で愛のダンスを舞うタンチョウの背景のピンク色である。

   24,3,1 1本ケヤキの日の出3-7e.jpg
   ↑
  平成24年3月1日、大谷川河川敷公園内の小さな池である。深夜に降った雪が池の中で溶けて水温を下げ、朝日が気温を上げたことにより、逆温度差が大きくなっているが、それがけあらしの発生機序か否かは不明。
  温度差以外で起こる変化としては、暖められた空気が乾いて軽くなり、上昇気流を引き起こすことなどもあるが、その影響も不明である。
  これに似た状況の画像はweb上に多数みられるが、すべて単に「けあらし」とされており、メカニズムについては全く触れられていない。

 ③ 瞬時に交代するけあらし
  日の出前の寒さで、すでに通常のけあらしが存在する状況の時に、日の出が強烈な赤外線を水面に届けると、けあらしは瞬時のあいだに①から②に交代する。この際、水温はほとんど変わらないと考えられるので、空気温だけが急速に上昇するはずである。 そのせいで通常のけあらしは容易に消え去るが、逆けあらしが登場するメカニズムが何とも不可思議である。  
      23,10,8 小田代湖のけあらし 4-4e.jpg 

  平成23年10月8日 06:27 小田代湖の水面からは①タイプのけあらしがさかんに立ち上っていた。中央の高い木は貴婦人と呼ばれているシラカンバである。。

23,10,8 小田代湖のけあらし 4-6e.jpg

 06:29  2分後、男体山の陰から朝日が顔を出した時には、けあらしは消え去る寸前となっていた。


23,10,8 小田代湖のけあらし 4-7e.jpg

 06:31 2分後には②タイプのけあらしが出現し、逆光の中で輝き始めた。

23,10,8 小田代湖のけあらし 5-2e.jpg

 06:34 その3分後にはこんなに発達した②タイプを認めた。
 このような①から②への交代を詳細にカメラで捕えられるチャンスは少ない。

 ④ 並立するけあらし
  地形によっては、①と②の両タイプの並立を観察できる。

   27,10,10 千手ヶ浜の貴重なけあらしe.jpg
   ↑
  平成27年10月10日 06:00 中禅寺湖千手ヶ浜の日の出。
左方の山は男体山。日の出前から存在していた①タイプのけあらしが、日差しの届かない山陰に限局して残っている。ギラギラした日差しに照らされた右方の湖面には、②タイプのけあらしが大きな顔で立ち上っている。
  カメラがあと10分早く到着していたら、①から②への交代を記録できたのだろうが、早朝バスの時刻表には逆らえない。
 対流による暖かな水を必要とする①タイプは水深を確保するために沖の方に位置取りし、浅瀬でも構わない②タイプは、カメラの足元近くまで来ている。①タイプがある程度しっかりした輪郭を維持しているのに対して、②タイプは輪郭がはっきりしない。
 先に消えるのはもちろん①であり、②は衰えながらも、30分近くがんばっている。

  
 ⑤ 滝壺けあらし
  滝壺にも①タイプのけあらしが発生するが、滝壺には特殊な事情がある。滝の流れがあい接する空気を大量に滝壺に引きずり込むので、溜まった空気が空に逃れ出て、滝壺から強い上昇気流が発生する。発生したばかりのけあらしはその場に留まることができず上昇気流に乗る。上昇したけあらしは、高く昇れば昇るほど冷気に冷やされて、白色が鮮やかになり、稀有なる美景を創り出すのである。
   
    23,10,19 湯滝の紅葉とけあらし5-4e.jpg

 平成23年10月8日 06:24 湯滝の上から滝壺方面を見降ろしている。背景は紅葉最盛期を迎えようとしている西戦場ヶ原。滝壺は下方に外れている。
 滝壺から昇って来たほぼ透明な空気柱が、途中から白さを獲得し、背景の紅葉とマッチして美しさを競い合う。このけあらしは、上昇気流とともに右に揺れ左に揺れ、途絶えたり、迂回したりを繰り返しながら、だんだん弱まってゆく。
 この白いけあらしが朝日に照らされながらも消えないのは、発生現場が低い場所にあり朝日が届かないため、生産が止まらないからである。
 地形の特殊性が影響するが、滝壺けあらしはどの滝にも発生するとは限らない。なぜか華厳の滝には稀にしか発生しないが、湯滝には頻繁に発生する。
 紅葉期の寒い朝はこの光景を懐かしく思い出す。

23,11,10 湯滝のけあらし1-7e.jpg

  平成22年9月14日 05:22 日の出のずいぶん前からけあらしが出たり消えたりしていた。力強く上るけあらしは、その日1日に使用しきれないほどのエネルギーを補給してくれる。
  気温についてはっきりした記憶がないが、これが出現する朝はとにかく寒い。

2. 考察
  けあらしの分類として5種類も列挙したが、基本的には①と②の2種類である。
  ③④⑤は出現の仕方による分類でしかない。
  nikkinが意図したものは、けあらしは①だけではないぞということと、②を①と同一視してはいけないんじゃない、と言うことの2点である。
 
  けあらしを分類しようなどと言う試みを思いつくのは、かなりのへそ曲がりかもしれない。しかし、まんざら的外れでも無いことをご理解いただけただろうか。少なくとも、①と②とを区別した方がすっきりする、と言うことにはご賛同いただけると思う。

20,11,29 湯気の中のヤチボウズ5e.jpg
↑  
最初に気になったのはこの画像だった。
  平成20年11月29日 画面奥の男体山頂上からでた太陽は、通常の日の出より1時間近くも遅れていた。それでも、太陽が顔を出しただけで光徳沼には湯気が立ちこもり、ヤチボウズたちが露天風呂を楽しんでいるような、幸せな時間を満喫しているような雰囲気になった。日の出前は寒々とした沼にすぎなかったのだが、衝撃的なドラマの展開に、ただただ見惚れてばかりいた。
  ここの水はほぼ100%湧水である。したがって水温は14~15℃。もしけあらしが出来るとすればそれは①タイプでなければならない。しかし、なぜかこの場所で、①タイプのけあらしは見たことがない。
  その後も、状況的にこの画像と似た条件で起こる湯気をたくさん見続けるうちに、タイプの異なるけあらしではないか、という想いがどんどん強くなっていった。
  ただし、納得できないことがある。
  ①タイプのけあらしは、みそ汁の椀から立ち上る湯気や露天風呂の湯気などのように、実生活でよく見かける現象の寒冷地版であり、不思議さを感じることはない。
  ところが、水温が低くて空気温が高い状況で湯気が立つ現象を、実生活で見かけた記憶がない。冷たい水の表面に熱源を近づけたら湯気が立つのだろうか。これは実験する価値がありそうだ。
  
洗面器に水道水を満たして白熱電球を極近まで近づけて20分間待ったが、湯気のユの字も現れなかった。洗面器の水温も高くならなかった。厳しい現実だ。
  それでも現実にはこのような状況でけあらしが立っているのである。温度差に起因するものでなければ、赤外線、遠赤外線、上昇気流なども捜査線上に浮かんでは来るが、かなり弱い存在であることも事実である。
  こんな中途半端な終わり方で、科学論文でございます、とはとても言えないが、静かそうな外見の池の水に、小石を1個投げ入れてみた次第である。

3. まとめ
  「けあらし」と言う現象を分類・解説し、それぞれに名前を付けてみた。
  従来のけあらしについては発生メカニズムがはっきりとしているが、今回の分類のうち、「逆けあらし」には、納得できるメカニズムを提唱出来なかった。
  権威者によるご批判、ご解説とご教示を切に願う次第である。







 




 

 
 


満月と日光連山 [風景]

つい今しがた、nikkin夫妻がそろってインフルエンザに罹っていることが判明した。
こんなタイミングで記事を書くと、けっして多くはない私の読者諸氏に、フル―ウイルスを広げてしまうのではないかと心配になったが、「あ、これは杞憂の典型だ」と気付いた。

と言うわけで、いつもどおりに記事をアップすることにしたが、もし万一、フルーウイルスを見かけたか、感じ取った読者諸氏には、それが錯覚であることに気づいていただき、平静に記事を読んで下さるよう、衷心よりお願い申し上げる次第である。

なお、今回の記事はイマイチの感をまぬかれないが、次回の記事は秀逸とは行かないまでも、決して読者諸氏の期待を裏切ることのない、価値のある記事であることをお約束する。
タイトルは「けあらしと逆けあらし(仮称)」。けあらしに関する新発見の事実を、懇切丁寧に提示、解説する予定である。少々長ったらしい、学術論文風の記事になる予定なので、時間をかけて準備したいと思っている。(何だこれは。NHKの番組宣伝と変わらないではないか)

29,2,12満月と連山1-1b.jpg
1. 2月12日 早朝。前夜が15夜であった。
きれいな満月が黄色く光っているが、肝心の連山は雲の影だった。


29,2,12満月と連山1-5b.jpg
2. 男体山と女峯山の一部が見えかけたが、シャイなおふた方は、御簾の影から出てくることはなかった。

29,2,12満月と連山2-1b.jpg
3. せっかくの満月もここで御簾の影に入られた。
この後、何を楽しみに待てばよいのやら…。

29,2,12満月と連山2-4b.jpg
4. そんな心配を吹き飛ばしてくれたのがこの美しい雲。

29,2,12満月と連山2-6b.jpg
5. 高い位置の雲はもとより、お二方の隠れた御簾をも赤く染めたが、シャイなお二方は、出てご挨拶することを固辞し続けた。

29,2,13  満月と連山1-1b.jpg
6. 翌13日早朝。16夜(いざよい)の月が高いい位置で輝いていた。1日の違いがこれほど大きいのである。連山は雲一つない晴れ。積雪の具合もばっちりと決まっていた。

29,2,13  満月と連山1-7b.jpg
7. 日の出の2~30分前、西の空がぼんやりと赤くなる。
東の空の赤さを反映しているのである。月は黄色さを失わんとしている。

29,2,13  満月と連山1-9b.jpg
8. 連山朝焼けが始まった。満月(十六夜の月)はかなり高い位置で、
「自分はショーの仲間じゃないよう」とすねているようだ。

29,2,13  満月と連山2-3b.jpg
9. 連山朝焼けの最盛期だ。空の青さもようやく美しい青色になりかけた。

29,2,13  満月と連山2-7b.jpg
10. 男体山の赤さも最高。建築物は日光市文化会館。
文化会館が連山の美景の邪魔をしていては、サマにならない。

29,2,13  満月と連山2-8b.jpg
11. 「おいらやっぱり景観の役に立っていないね。ごめんね」といざよいの月。
丸い体を細くして、身の置き所がない風情である。
いいんだ、いいんだ。君がいるのといないのとでは、大きな違いが出るんだよ。

次回記事は1週間以内に出る予定。気象庁関係者もびっくり。どうぞお見逃しなく。




歌が浜の男体山 [風景]

いい被写体に恵まれない日が続いている。
そういうシーズンだから仕方がないと言えるのだが、他の事情として、奥日光への撮影行が減っていることも大きい。自身で車を運転してゆけない境遇を作ってしまったのだから、自業自得なのであるが…。

今回は、歌が浜からの男体山と白根山の雪景色をお伝えする。
月並みすぎて興味を示してくれない読者諸氏もおられよう。いたしかたない。

29,1,29 歌が浜の男体山1-1b.jpg
1. 歌が浜の男体山は富士山のような形をしている。
右の斜面が日光市側から見える、いわば表の顔である。
ここの岸には大きなミズナラの倒木がある。

29,1,29 歌が浜の男体山1-3b.jpg
2. 歌が浜は中禅寺湖の東岸の一番南側寄りを言う。
男体山は北岸にあり、氷の壁が東岸、カメラは南岸の一番東寄りにある。
氷の壁の上が歌が浜である。

昔話の男体山と赤城山の戦い、と言うよりもそれぞれの代表戦士である大蛇と大ムカデの戦いが決着したとき、この浜で勝利の歌を歌ったとか…。
ついでに言うと、戦いの主戦場が戦場ヶ原であり、勝負が付いたのが菖蒲が浜だとか。また戦場ヶ原の一角にある赤沼は、彼らの地が流れて溜まったものだとか。

b.jpg
3. 中禅寺湖は東西に長く南北にみじかい。長い長径の途次で出来た波が、寄せてはじけてこの氷の壁が出来る。
毎年、中禅寺湖の冬の風物詩である。

29,1,29 歌が浜の男体山1-5b.jpg
4. 男体山の左側斜面、いわば日光市から見る反対側には、この画像では見えないが、頂上に近く大きな噴火口がある。
奥日光方面から見ると、まるでnikkinの後頭部のような、空き地(穴)が見える。

人類に歴史を記録する文化が生まれる前(約1万年前)に、噴火があったと伝えられる。その溶岩によって中禅寺湖や華厳の滝が生まれたという。
分かりやすい言い方にすれば、男体山の噴火は記録には存在しないが、まぎれもない活火山である。

29,1,29 歌が浜の男体山1-8b.jpg
5. 折から、東京方面から見えたと思われるカメラマンが5名、登場してこの景色を撮り始めた。他によいシャッターポイントがなかったのだろう。

29,1,29 歌が浜の男体山1-9b.jpg
6. 倒木のオブジェのおかげで、ここからの男体山撮影が味深いものになった。4年ほど前の出来事である。自然公園であるから、当局は、必要不可欠の場合以外はまったく手を出さない。そのせいで最高の被写体であった光徳沼が、堰を流されて、ただの湿地に変わってしまった。

29,1,29 歌が浜の白根山1-1b.jpg
7. 白根山系が西岸の向こうに見える。
頂が白すぎてライトブルーの空に溶け込んでしまった。

29,1,29 歌が浜の白根山1-2b.jpg
8. 白根山の頂上は、シロクマか白い象の右側を見たような形をしている。
ミズナラの枝ぶりがどこかおどろおどろしく、神秘な山にふさわしい。

29,1,29 歌が浜の白根山1-3b.jpg
9. 岸辺に立つと、浅い底がきれいに見える。
この穏やかな岸辺から、あの大きなしぶき氷壁が出来ることが信じられない。

29,1,29 歌が浜の白根山1-6b.jpg
10. 南岸の一部をコラボさせて撮った。
右上の茶色い裾野は男体山。

早春のお昼時、暖かいコーヒーが恋しくなって、湖岸に別れを告げた。


朝日を背負う雪の大木 [風景]

大谷川河川敷は、公園として管理されている場所も多く、ところどころに形のよい大木がぼつねんと立っている。寂しそうというか、孤高を保っているというか、あるいは威風堂々というか…。

日光市一帯に10cmほどの雪が積もった朝、朝日を背にして長い影を引く大木の姿は、あたかも一人の名優のごとく、あるいは孤独な横綱のごとく、一服の絵として時を忘れさせる存在でもあった。

29,1,15 大木と日の出1-1b.jpg
1. 大きなケヤキの木である。縦方向にすっくと伸びた木であり、各枝も縦方向志向が強い。雪質が軽かったこともあり、枝に残っていた雪はほとんどなかったと思われる。

29,1,15 大木と日の出1-4b.jpg
2. 木の影を長くして撮ってみたが、人の足跡と犬の足跡とで乱されて、画像としての価値が今一つと思われる。

29,1,15 大木と日の出1-6b.jpg
3. 他の場所に立つ、やはりケヤキと思しき木である。枝ぶりから見て、雪が留まっていた可能性が低い。

29,1,15 大木と日の出1-7b.jpg
4. 足跡が全くない状態で撮れたのは嬉しかったが、樹形がイマイイチだったのが心残りではあった。

29,1,15 大木と日の出1-9b.jpg
5. 3本目の木は、何の木かは分からないのだが、枝ぶりの良さが申し分ない。
傍らに小川の流れている様が、画像としてプラスの要素なのかマイナスの要素なのか、若輩のnikkinには分からないが、個人的には小川のある風景が好きである。

29,1,15 大木と日の出2-1b.jpg
6. この木において、前の2本の大木と決定的に異なるのは、木全体が白い粉状物質によって包まれており、朝日がその粉状物質を照らし、いい雰囲気を醸し出していることである。この柔らかい粉状物質から生まれた雰囲気は、自画自賛させていただけるなら、神秘的とさえ表現できなくもない。

29,1,15 大木と日の出2-3b.jpg
7. 実は、撮影していた時にはこの粉状物質に気付いていなかった。なんとなくいい雰囲気が出ているなとは思いながら、その理由がこの粉状物質であることには、全く気付かなかったのである。未熟なカメラマンであることを白状して、お詫びしたい。

29,1,15 大木と日の出2-5b.jpg
8. しかし、この白い粉が何者であるかは、少し考えれば難しくはない。
雪、パウダースノウである。横方向志向の枝に留まっていた粉雪が、折からの弱い風に乗って舞い上がったのである。

29,1,15 大木と日の出2-7b.jpg
9. 枝に残っていた粉雪の量は有限であり、この画像においては規模がぐんと小さくなってしまった。

29,1,15 大木と日の出2-8b.jpg
10. 逆光だからこそ撮れた粉雪の幻想である。
もう二度とお目にかかれない。二度と証言台に立てることはない。
一瞬の感動をありがとう。最高の記録と記憶をしっかりと確保できた。天上、地上の神々に感謝だ。

29,1,15 雪の大谷川3-1b.jpg
11. 同じ木を順光で撮ってみた。まだ枝枝には粉雪が残っている。少し強い風が来たら、あの幻想をもう一度みられるのかもしれない。

人間、欲は深くないのがよい。もうずいぶん歩いた。知足、足るを知る。
感謝をこめて、この朝の感動にサヨナラを告げた。



雪の中の赤色 [花風景]

今回の大雪は、各地で色んな被害を演出してしまったようだが、一カメラマンとしては、楽しいシャッターチャンスを与えてくれた恩人である。
大雪の被害者の方たちは、私のはしゃぎぶりを快く思ってくれないのかもしれないが、物事には常に裏と表の2面がある。一方のみを見て他方を忌み嫌うのは、ある意味で不幸なことと言えなくもない。心癒される風景に安らぎを覚える人々も多いかもしれない。

29,1,14 サザンカに雪1-3b.jpg
1. 一番目立つのは、なんといってもサザンカである。もうすぐ赤色が見えなくなりそうな雰囲気であるが、最後の踏ん張り声が聞こえてきそうな気さえする。

29,1,14 サザンカに雪1-5b.jpg
2. その直後に撮ったこの花は、あまり雪の当らない位置で咲いていた。
どちらもそれなりに癒しの風景であり、優劣はつけがたい。

29,1,14 ナンテンに雪1-3b.jpg
3. これはナンテンの葉に降った雪。パウダースノウなので、風が来るたびに少しずつこぼれ落ちていた。

29,1,14 雪とtongarasi1-5b.jpg
4. これはニッコウトウガラシ。葉はすべて落ちてしまい、収穫されない実だけがけなげに頑張っていた。雪の洗礼を受けると辛味に風格が出るのかもしれない。

29,1,14 雪とtongarasi1-6b.jpg
5. 収穫されないまま落ちてしまった実たち。
かわいそうな彼らも、雪のおかげでブログに登場させてもらったことになる。頑張った甲斐があったね。良かったね。

29,1,14 雪とホトケノザ1-1'b.jpg
6. またまたホトケノザである。前回は霜の銀衣装画像で、今回は雪による銀衣装。
似たようなものではあるが、霜は花を覆い隠すことはしないが、雪は遠慮なく全員を閉じ込めて、しまう。そうなる前の貴重な晴れ姿を撮ってあげられた。

29,1,14 雪とホトケノザ1-4b.jpg
7. 妖精ちゃん4人。なにやら覆い隠されることを楽しんで待っているようにさえ見える。好奇心旺盛な、怖いもの知らずのかわい子ちゃんだ。

29,1,14 雪とホトケノザ1-6b.jpg
8. 注意してさがせば、妖精ちゃんは意外に多く居る。もうすぐ隠されてしまうと思うと、ついつい哀れさを覚えてしまうのは、nikkinの甘さの証拠だろうか。

29,1,14 雪とホトケノザ2-3b.jpg
9. おっ、また出会ったね、オオイヌノフグリ君。
なに、こんなことになるのが怖くて、早く咲かないようにしていたのに、だって?
なあに、人生いろいろありだよ。たくさん経験しておいた方が、将来役に立つんだよ。

29,1,14 雪とホトケノザ2-4b.jpg
10. これは別な妖精3人組。けさはどうしてこんなに妖精ちゃんが多いのだろう。
なに、それはnikkinさんが開眼したからでしょう、だって。嬉しいことを言ってくれるねえ。

29,1,14 雪とホトケノザ3-2b.jpg
11. だんだん雪が増えて来た。もうすぐお別れだね。
でも、またすぐに会えるから、雪の下でも元気を出して待っていてね。

29,1,14 雪とホトケノザ1-8b.jpg
12. みんなも、左下のオオイヌノフグリの蕾君も、頑張るんだよ。雪なんてちっとも怖くないからね。雪が解けた後には、暖かく気持ちよい、最高の春が来るからね。

カメラに降りかかる雪が怖くて、早々に逃げ帰るnikkinであった。




小さな池のけあらし [気象現象]

「けあらし」をインターネット調べると、「北海道などの厳冬期に、山地で冷却された空気が海上に移動して暖かい海水に触れた時、両者の温度差が6~15℃(資料によって数値が異なる)以上になった時に発生する湯気のようなもの」とある。

私はこの例示つきの説明に異議を唱えたい。
なぜなら、水温と気温の差が大きい時と言いながら、厳冬期の海水と山風のような例えしか上げていないからである。海のけあらししか念頭にないのである。
温度差が大きい時なら、その逆もあるだろう。水温が低くて気温が高い時である。そのけあらしを例示しなければインターネットの説明としては合格点を上げられない。
事実、奥日光で見るけあらしの、大多数は水温が低い時である。

たとえば、海上と違って陸封された湖水や沼では、水が凍結寸前の低温を示すことが珍しくない。そして日の出直後の空気が、太陽からの遠赤外線によって暖められ、10℃以上になることは稀ではない。遠赤外線の放射熱の高さは、冬場の陽だまりの暖かさと日陰の寒さのと差を思い出してみれば、容易に理解できる。

海以外のけあらしの写真を思い浮かべてみよう。
一番よく見かけるのは釧路湿原のピンクの湯気の中のタンチョウの舞いであろう。日の出直後の遠赤外線がけあらしの熱源であることが一目瞭然だ。
中禅寺湖千手ヶ浜や光徳沼のけあらしも、日の出直後限定の現象である。

この「水温が低くて気温が高い時のけあらし」は、ある程度狙いを定めて撮ることができる。分かりやすい例が、光徳沼の寒い朝、日の出の時刻に逆光の位置にカメラを構えればよいのである。

日光市内では、公園などの池でも条件が整えば、立派なけあらしが立つ。
「条件が整えば」という部分が重要である。池の水温が零度に近くなった時である。

そんな条件がぴったりの朝があった。nikkinが連山の鏡像を撮る小さな池である。
夜間に雪が降り、朝は部分的に青空が回復していた。雪が溶けて水温を下げ、あとは順調な日の出のを待つだけだった。

29,1,15 小さな池のけあらし1-2b.jpg
1. 06:56 小さな池と東の空である。少々雲が多すぎではあった…。
大雪予報の2日目の朝だった。

29,1,15 小さな池のけあらし1-5b.jpg
2. 07:00 日の出だ。雲が少なくなっている。しめしめ…。

29,1,15 小さな池のけあらし1-8b.jpg
3. 7:04 太陽は右上方面に登ってゆく。そこには黒い大きな雲が待っている…。
祈るしかない。典型的な、「困った時の…」。

29,1,15 小さな池のけあらし1-9b.jpg
4. 7:14 悪い予感が的中した。直射日光が届かないのだ。
右手前の木の枝で、夜間に降った雪の量が分かる。

29,1,15 小さな池のけあらし2-2b.jpg
5. 7:19 約14分待って待望の直射日光が届いた。順調なけあらしの訪れだ。

29,1,15 小さな池のけあらし2-5b.jpg
6. 7:20 とりあえずは順調そうな出足だった。もっと高くのぼってくれ。た、頼む…。

29,1,15 小さな池のけあらし3-1b.jpg
7. 7:22 この光りかたは、順調な強さの50%位にすぎない。
せめて
このまま、順調に照らしてくれよと祈ったのだが…。
普段の心がけのよくない報いはてきめんだった。


29,1,15 小さな池のけあらし3-3b.jpg
8. 7:23 光り出して4分後には、こんな惨めなけあらしが…。


29,1,15 小さな池のけあらし3-7b.jpg
9. 7:30 待ってもまっても、朝日は弱い光ばかりしか、届けてくれない。

29,1,15 小さな池のけあらし4-6b.jpg
10. 7:41 20分近く待って、ようやくかなりの強さの直射日光が届いた。

29,1,15 小さな池のけあらし4-9b.jpg
11. 7:48 しかしそれも、最盛期をとうに過ぎた朝の光だった。

29,1,15 小さな池のけあらし5-2b.jpg
12. 7:49 これはnikkinの足跡である。いらいらと歩き回ってしまった。

29,1,15 小さな池のけあらし5-9b.jpg
13. 7:50 ほぼ、撮るべきは撮った。欲を張らなければこれでも…。

29,1,15 小さな池のけあらし6-1b.jpg
14. 7:52 けあらしは、逆光で撮らないとまるで駄目である。西の空を撮ると、連山は厚い雲の中。けあらしも気配も見えない。

約1時間、寒さの中で頑張って得たけあらしの画像のすべてである。
またの機会を待つしかないが、読者諸氏の中で意欲的な方々は、どうぞもっともっと良い画像を求めて頑張っていただきたい。互いに成果を競い合いましょう。



早春の草花銀衣装 お正月のおまけ [花風景]

ここ数日、日の出の時刻には霜が降りる気候となった。
気象台からは「乾燥注意報」なるものが発令され、恨めしい限りではあった。
どんなに気温が下がっても、湿度が低くては霜が見られなくなる時もあるのである。

それでもありがたいことに、地面に近い場所では立派な霜が草や花に銀衣装をプレゼントしてくれた。

29,1,7 早春の草花 銀衣装 1-6b.jpg
1. 朝の柔らかい陽をあびて、赤、黄、緑の雑草が輝きを増す。
粉砂糖をたっぷりふりかけたような、おいしそうな外観である。
紅葉期ではないが、春の雑草にはこんなにも華やいだ色の葉をもつ草がたくさんある。

29,1,7 早春の草花銀衣装1-5b.jpg
2. まるでスイーツを箱詰めにしたような込み具合だ。
シャッターを押すことに夢中になって、1個つまんでみることを忘れていた。

29,1,7 早春の草花銀衣装1-3b.jpg
3. 草影の、風の当らないところに、オオイヌノフグリと思しき花が咲いていた。
上手に、砂糖まぶしの惨状を避けていた。
砂糖まぶしのオオイヌノフグリを見つけてやろうとあちこち探して歩いたが、他にはこの花を見かけなかった。

29,1,7 早春の草花銀衣装1-4b.jpg
4. これはナズナ(ペンペングサ)の花である。こわごわと花を開いたところ。
周りの砂糖まぶしの草たちを見つけて、喜んだのか怖かったのか…。

29,1,7 ホトケノザ 銀衣装 1-9b.jpg
5. これは早春の女王様、ホトケノザである。白いビロードの襟から、寒そうに細く長い首を伸ばしている。そのデリケートな首に巻きつけてあげられるマフラー代理を探したが、残念ながら見つからなかった。

29,1,7ホトケノザ銀衣装1-3b.jpg
6. シソ科の愛らしい花であるが、小さな蕾の神秘的な赤色が印象的である。
この時間帯の盛装を、多くの人たちに見てもらいたかったに違いないが、残念ながらたったひとりのカメラマンしか、この美しい一瞬を見届けられなかった。

29,1,7ホトケノザ銀衣装1-4b.jpg
7. 不思議なことにこの花の銀衣装は、花の近くのギャザの入った葉で一段と
白く輝く。赤と白との対比がとても鮮やかである。

29,1,7ホトケノザ銀衣装1-7b.jpg
8
. これはまた、なんという愛らしさ。流氷下のクリオネにも負けない。
小さな妖精が二人並んで、「nikkinさん、お早うございます。いつも朝早くから頑張っているお姿を見ていますよ。そのうちに、きっといいことがありますからね」
ワオーッ! 嬉しい。妖精ちゃんが挨拶してくれたー。

29,1,7ホトケノザ銀衣装1-8b.jpg
9. ここでは、花ももちろんだが、右上の赤い葉っぱもなかなかである。引き立て役を引き受けてくれてありがとうね。


29,1,7ホトケノザ銀衣装2-2b.jpg
10. 仲良し二人組を撮った。こんなに早春なのに、もうしぼんでしまった花が付いているね。昨年暮れにはもう咲いていた個体もあったし、これからもどんどん咲いて、どんどんしぼんでゆくんだね。サクラの咲くころまで咲き続けるのだから、大変な努力だよね。頑張って頂戴ね。


29,1,7ホトケノザ銀衣装2-1b.jpg
11. これは群生しているホトケノザ。あまり分かりやすく撮った画像はないのだが、葉が数枚輪状に着く構造が数段あり、仏様の飾り段のように見えるのでこの名前が付いた。
春の七草に「セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ…」とあるが、この花とは異なる草である。時代とともに名前も変化するのである。

早春の美しい花に、同じくシソ科のヒメオドリコソウがあり、1個の筒状花だけを見ると、ほぼそっくりの花であるが、咲き方が異なっている。ヒメオドリコソウは、フクジュソウのような茎から、花が多数同時に咲いて花序のように見える。
この2種のシソ科の花は、時を同じくして咲き、群生地も隣り合う仲の良さを見せるが、花期の開始はホトケノザが1~2カ月先である。

さて、「お正月特別プレミアム画像」
今朝(1月10日)起きてみたら、雪を被った連山の美しさが今季一番だった。
読者の皆様にともに鑑賞していただきたい。

29,1,10 連山雪 今季一番 1-1b.jpg
12.  通常、日光連山の雪は樹木に降っても枝に留まれずに地面に落ちる。したがって遠くから見て、山の中腹まで白くなることはほとんどない。
これには例外がある。昨夜のように雨交じりの雪が降った時は、雪が枝に留まる確率が高くなるので、遠目には、山の中腹まで白く見える。したがって今季一番となったのである。
もうひとつの例外は3月、4月の雪であるこの時期は、厳寒期のパウダースノウと違って、水気の多い雪となるので、やはり枝に留まる率がたかくなる。今年も桜が近くなるころには、真っ白な連山を楽しめることだろう。

もうひとつのおまけ。それはわが賃貸マンションの隣家の紅梅が開花したのである。
この開花は、私は関東地域で一番早いのではないかと思っている。
その理由は、新聞やテレビが、鎌倉などの開花一番を報じる時、この木の開花はすでに1~2週間経っているからである。

29,1,10 紅梅開花 1-1b.jpg
13. 今朝の画像である。もちろんまだ開いた花の数はとても少ない。しかし、木全体では10個を軽く上回る。
わが住まいのとなりの紅梅の、関東一番の笑顔を、ぜひ堪能していただきたい。



夕陽の男体山 [風景]

夕陽は夕陽、同じ時間帯の太陽であるが、同じ快晴の日の夕陽でも、いろいろな顔を持っている。気象条件その他によって、毎日違った顔を見せるのだ。情熱的な赤色、まったく気の無い黄色に近い色、通常の「ああ、きれいな夕陽だ」と思ってもすぐに忘れてしまう色など、列記しても意味がない。

もちろん夕陽が最も赤くて情熱的なのは、太陽が山の端に隠れる寸前のものであるが、その寸前の色でさえ多彩で、多情で、気まぐれなのだ。

一番魅力的な夕陽の色は、もちろんまだ見たことがない。2番目も、3番目も見ていない。たぶん10番目でもまだ見ていないのだと思う。
ただ、12月3日の夕陽の赤さ、いや、夕陽に照らされた男体山の赤さは、一生忘れられないと思う。

28,12,03湯の湖の男体山1-1'b.jpg
1. 12月3日 15:39 夕日が沈む約35分前であるが、赤さはまだまだ物足りない。
湯滝の滝口に近い、2個目の橋の脇で撮った。

28,12,03湯の湖の男体山1-3'b.jpg
2. 15:41 少しカメラを引いて、木陰から明るい世界を覗き見るように撮った。
もちろん赤さには不満がある。

28,12,03戦場ヶ原の男体山1-1b.jpg
3. 15:51 戦場ヶ原を目指す道すがら、赤色が激変した。
とはいえ、写真で分かる通り、赤いのは手前のカラマツとズミの木ばかり。男体山は斜に構えて赤色を反射しない。木陰や日陰の暗さも進んでいた。

28,12,03戦場ヶ原の男体山1-6b.jpg
4. 15:58 大方の落葉樹は落葉を終えており、枯れ枝ばかりが赤変している。
枝に葉が付いていたら、赤色は大違いだっただろう。

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5. 16:01 日陰と木陰が面積を増し、男体山包囲作戦を見ているような気がした。

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6. 16:02 山肌の緑色は、ウラジロモミ、黒松などの常緑針葉樹林である。
この常緑針葉樹が多いことから、男体山の別名を「黒髪山」と言う。「緑の黒髪」である。

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7. 16:03 肉眼で見た赤色を、カメラが再現できないのは、一重にカメラマンの未熟さによるものであるが、その赤さを実感してもらえないのが、痛恨の想いである。


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8. 16:13 ここにきてようやく常緑樹林も赤く照らされ始めた。
常緑針葉樹をも赤く変える夕陽の色、ご理解いただけるだろうか。

新年早々男体山の夕陽とは、ちょっとそぐわないのかもしれない。
ただ、どうしても灼熱の赤色の男体山をご紹介したくて…。




日の出の連山鏡像 3朝3様ーー回文年賀状 [風景]

年賀状を兼ねて、おめでたい日光連山の日の出の鏡像をお届けしたい。

日光連山は日光地区の山岳信仰の歴史的聖地である。
その連山の鏡像を小さな人工の池に浮かべて、読者諸氏と
崇高な美しさを共感しながら新年を迎えたい。


28,12,07日の出の連山鏡像1-2b.jpg
1. 12月7日 6:14 この池に東の空を映した。雲一つない晴天であるが、雲がない空は、美しさに欠けるきらいがある。

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2. 6:17 西の空を映す。まだ明けきらない空はどんよりとした青色で、連山は荘厳な姿を横たえている。カメラでは明るく撮れるが、肉眼的にはまだ闇なので、街路灯の灯りが趣を添える。
「オモムキヲソエル? 単なる味消しだろう?」 セミプロあるいはスーパーアマカメラマンから雑音が入ってくる。
確かに味消しなのだが、これを外して撮るのは不可能なのだから、開き直るしかない。

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3. 6:44 東の空には面白みがない朝だったので、西の空に集中した。
連山の朝焼けは何ともドラマティックである。お日様の出てくる雲海の水平線が連山を横切る。影の部分は深海の青さである。

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4. 6:44 おなじ時刻に、風景モードで撮る。こちらの方が単純明快な色彩となるが、どちらを好むかは、個人差が大きい。

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5. 6:46 鏡像は、まるで赤い団子3兄弟。これも風景モードである。
池の手前の雑草に霜が降りている。この池には大きな錦鯉が飼育されているが、シャイで、あまり顔を出したがらない。

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6. 6:49 雲がない朝の西空は、無駄を省いた美しさではあるが、nikkinには物足りない。

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7. 翌8日、6:31 この程度の雲の存在が、nikkinのお気に入りである。

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8. 6:36 上る前の朝日によって雲の下面が色づいて来た。
雲の鏡像は常に実像よりも暗い。明るさ控え目も悪くはない。

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9. 6:38 雲の存在のありがたさがよく理解できる。遠い雲海の赤さが最高潮を迎えようとしている。

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10. 6:39 美しい赤い雲の鏡像であるが、景色に酔っている暇も無い。
急いで西空を撮らなければ…。

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11. 6:40 1台のカメラと3脚、そしてnikkin一人で撮影している身には、東の空から西の空に撮影を変えるときは、池の端から端まで場所を変えねばならない。わずか10mほどの距離だが、三脚の水平レベルを調整したりで、時間を取られる。
西側の連山にはまだ陽が届いていない。良かった、ドラマはこれからである。

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12. 6:41 雲から始まった朝焼けは、連山全体に及んでいるが、この朝は、東の空の雲海の水平線がはっきりとは出なかった。これもまた一興。
この朝も霜が降りていた。

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13. 6:43 西空の雲を、あえて画面に撮りこんでみたが、西空の雲が東の空ほどに多くなかったのは残念であった。
当然のことながら、ラッキーを一人占めにはできない。

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14. 6:46 この日は真珠湾奇襲のメモリアルデイ。
平和の国のど真ん中で朝焼けを撮れる幸せを感じた。

28,12,11 日の出の連山鏡像1-9b.jpg
15. 12月11日 6:40 この朝の東の空も賑やかな赤い雲が立て込んでいた。
期待を心一杯に膨らませながら三脚を開く心臓は、脈拍数が上がっていた。

28,12,11 日の出の連山鏡像2-5b.jpg
16. 6:43 まさに東天紅。早起きのニワトリが興奮した声で、時を告げていた。

28,12,11 日の出の連山鏡像2-7b.jpg
17. 6:44 
宇都宮方面が大火事の様相である。
宇都宮は「ウツ」の人々が集まる街とか…。この赤さに「ウツ」も吹っ飛んだのではないだろうか。


28,12,11 日の出の連山鏡像2-8'b.jpg
18. 6:45 西空にカメラを転じると、こちらも雲が満杯。満員御礼が出て、迷惑がるカメラマンも居そうである。
この雲はまさしく雪雲であり、この時刻に現場に居ると、文字通りピンクの雪が降っているのである。何度か、それをカメラに収めたこともあったが…。

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19. 6:46 男体山はかろうじて見えるが、大真名子山や、女峯山は完全に雪雲の中。お前さんたち、ちょっとやりすぎじゃあありませんか。

28,12,11 日の出の連山鏡像3-2b.jpg
20. 6:48 さらに雪雲が出張ってきて、この日は夕方まで連山は雲の帳の向こう側に隠れたままだった。

12月7,8,11日という3日間の観察で、雲の量がゼロ、中等度、大量と変化を見せてくれた。まるで、nikkinに典型的な3個のタイプを撮らせてくれる心の広さを見せたかのようで、nikkinはますます連山の虜になってしまった次第。

さて読者の皆さま、ちょっと早めですが、明けましておめでとうございます。
恒例の干支回文狂歌をご披露させていただきます。

「悔ゆ溝の またの世居ない渡り鳥 たわいない世の玉望みゆく」
(クユミゾノマタノヨイナイワタリドリタワイナイヨノタマノゾミユク)
小さな溝を飛び越せなかった悔しさが…。来世は人間界におさらばして、溝どころか海峡も国境もひと飛びで越える渡り鳥になろうかな。
どうということも無い世の中だけど、そんな中で何か光るものを求めてゆきたい。

新しい年が皆様にとって素晴らしい年となりますことを、衷心よりお祈り申し上げます。




銀世界の紅葉 [紅葉]

日光地区は11月24日に大雪が降った。
翌朝は晴天。街の屋根々々は軒を並べて雪布団に覆われた。
雪布団の隙間のあちこちに、やや見ごろを外れた紅葉の木々が
三々五々に立ち、これまた雪のレースに覆われていた。
めったに
お目にかかれない、千載一遇の名場面をぜひご覧頂きたい。

28,11,25 連山の雪、巷の紅葉1-1b.jpg
1. 11月25日 07:53 連山も屋根屋根も完全に銀衣装である。
中央左の遅い紅葉樹はわずかに雪を被り、薄いレースで蔽われているように見える。
杉の木々は厚手のレースで蔽われている。

28,11,25 連山の雪、巷の紅葉1-2b.jpg
2. 07:53 少し引き寄せてみた。何とも珍しい、貴重な画像である。
道路には雪がないが、屋根屋根にはふんだんに雪が残っている。地熱の無い屋根のおかげで、こんな素晴らしい銀世界が広がったのである。

28,11,25 連山の雪、巷の紅葉1-3b.jpg
3. 09:01 1時間後、少しだけアングルの変わる建物から撮った。
紅葉樹のレースは消えている。連山や杉の木の銀衣装にはあまり変化がない。
赤い木々は太陽光を多く吸収するのだろうか。

28,11,25 連山の雪、巷の紅葉1-4b.jpg
4. 09:01 女峯山と紅葉樹と白い屋根と。これで見おさめの光景である。
次は何年後か、あるいはもう来ないチャンスか。

28,11,28 冠雪連山と紅葉1-b'.jpg
5. 11月28日 3日後、連山の雪は頂を残して全部消えた。屋根も本来の賑やかな色を取り戻した。

28,11,28 冠雪連山と紅葉1-4-1b.jpg
6. 28日 連山の頂にくっついている雲たちは、山肌から立ち上った霧が変形してできたものである。いわゆる笠雲も、すべて山が自分で発生させた霧を雲に変えて、自分で被っているのである。

28,11,28 冠雪連山と紅葉1-5b.jpg
7. 28日 前画像の大きな雲が蒸発して消えようとしている。風がほとんどないことが分かる。

今回は少ない画像で申し訳ないが、未来永劫お目にかかれないかもしれない画像である。私にとっても、貴重な、絶対に失いたくない画像である。

「銀世界、モミジは赤き顔隠し」  nikkin





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